清和女子中高等学校。創立113年の高知県の私立女子校。キリスト教主義の中高一貫校です。
2025/02/25
お菓子の作文「応援クッキー」
私は小学校のころ、一度だけ転校したことがあります。実は、私は転校する前の学校が大好きでした。でも、私は転校前の学校で過ごす期間が短く、小学校2年生の2学期くらいでその学校を去ることになりました。転校前の学校での私の日常は、特定の友達を作らず、誰とでも仲良しでとても幸せでした。もしかしたら、私の人生で最も幸せだった時間かも知れません。
ある日突然、私は別の家に引っ越すことを母から告げられました。私はとってもワクワクしましたが、一方で、ふと、学校も変わってしまうのではないか?と心配になり、母に訪ねました。なんと心配が的中してしまいました。一瞬でフワフワした気持ちが。不安という感情へと急転直下してしまいました。とても悲しかったです。
最後の学校の日、クラスのみんながそわそわしていました。私は少しみんなの様子が気になりましたが、そわそわの理由は聞きませんでした。その日の帰りの会はいつもと違い、先生も含めて全員の椅子を丸い円のように置きました。私は何だろうと思いましたが、いつもと違う帰りの会の理由がすぐに分かりました。
私の隣に座っていた女の子が色紙を取り出しました。そして、一人ひとりが式に書いてある言葉を読み始めました。最後の男の子が読み終わった後に、私の手にしっかり色紙を渡してくれました。そして、少し大きな透明な袋を手渡してくれました。中を見てみると、小さなクッキーがたくさん入っていました。よく見てみると、少し歪なひらがなで、クッキー一枚一枚に一文字ずつ、字が書いてありました。バラバラの文字を並べてみると、「つ・ぎ・も・が・ん・ば・れ」になりました。私はクラスのみんなの優しさに本当に感動しました。今でもその色紙と、食べた後の透明な袋も棚に飾っています。
しんどいときも、これを見ると勇気が、力が、みるみるわいてきます。