礼拝の話

2023/01/27 

1月23日(月) 聖書 使徒言行録 9章1~6節 校長 小西二巳夫

先週のことですが、スタジオジブリのアニメ映画「思い出のマーニー」をテレビでやっていました。

原作の「思い出のマーニー」はイギリスの児童文学です。

スタジオジブリはこれを題材に、舞台を北海道の釧路地方の海辺の町、浜中町霧多布に変えた映画です。

ストーリーは6月下旬、札幌に住む中学1年生の杏奈を中心に進みます。

杏奈は同級生や周りの人とできるだけ関わらないように生きていました。

母親によると、小さい時は活発で表情も豊かで元気な子どもだったようですが、学年が上がるにつれて、言葉が少なくなり、無表情になっていったのです。

学校でのさまざまないざこざによって傷つく体験をしたのでしょう。

そこで、できるだけ表情を出さない、目立たないようにする、そういう方法によって杏奈は自分を守り一生懸命生きてきたのです。

その杏奈が2ヶ月後、札幌に戻っていく時には大きな変わっていました。

人との関わりを避けるのではなく、それなりに楽しめようになっていました。

札幌に戻った杏奈の生活がすべて順調にいく、それはないでしょう。

学校の中で嫌なことは一切起こらない、そんなことがあるはずがありません。

これまでと同じように人間関係に悩んだり、落ち込んだりするはずです。

ただ決定的に違うことが考えられます。

辛いことや困ったこと、どうしようもないことが起こったとしても、それで終わりではないと考える自分になっていることです。

杏奈は希望を持って生きることができる人、希望を失わない人になったということです。

人は出会いによって変わることができると言われます。

出会いには人との出会い、言葉との出会いなど、様々な形があります。

杏奈も海辺の町でいくつもの出会いを体験し、その中で決定的なものとなったのが、タイトルにもなっているマーニーという少女との出会いでした。

1つの出会いが人生に大きな意味を持つことがあることです。

スタジオジブリの作品すべてに共通している「生きることの大切さ」です。

生きるためには希望が必要です。

希望を失わないためには出会いが必要なのです。

学校という英語「スクール」の語源「スコレー」の意味は楽しむです。

学校は本来楽しい場所であるのです。

楽しいから学びたくなるのです。

楽しいから人と関わるのです。

それが学校生活の中心にあるものです。

杏奈は学校の外で、学校とは関係ない場所での出会いによって、生きる力をもてるようになり、嫌いであった自分を受け入れられるようになりました。

清和は清和で学ぶ人に、ぜひ学校生活そのものの中で、それらに出会ってほしいと考えています。

出会ったら変われるのではありません。

自分から変わろうとするそこ、自分を変えてくれる出会いが待っているのです。

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