礼拝の話

2023/02/01 

1月25日(水) 聖書 コヘレトの言葉 11章6~8節 社会科 藤村

学校の図書室に入ると、清和で過ごした中高生時代を思い出します。

同級生たちとの共通の話題として、それぞれが好きな物語がありました。

マンガやアニメ、新選組に宝塚歌劇団など、おすすめの物語を熱く紹介し合ったことをよく 覚えています。

イギリスの作家トールキンが書いた『ホビットの冒険』は、映画化もされた有名な小説です。

魔法の指輪をめぐる冒険に出たホビット族のビルボ・バギンズが、なぞなぞで知恵比べを する場面があります。

ビルボになったつもりで、次のなぞなぞの答えを考えてみてください。

≪どんなものでも食べつくす、鳥も、獣も、木も草も。鉄も、巌(いわお)も、かみくだき、勇士を殺し、町をほろぼし、高い山さえ、ちりとなす≫

東日本大震災後には、「地震」「津波」と答える人が増えたといいます。

物語の中の答えは「時間」です。

今日読んでもらった聖書箇所は、清和の生徒だったときに使っていた聖書を、再び手に取って選びました。

当時の私は、毎朝の礼拝に参加する中で、「いいな」と思った聖書のページの端を三角に折ったり、付箋を付けたりしていました。    

今日の聖書箇所が当時の私には響いたのです。

「朝、種を蒔け、夜にも手を休めるな。実を結ぶのはあれかこれか それとも両方なのか、分からないのだから。長生きし、喜びに満ちているときにも 暗い日々も多くあろうことを忘れないように。」

いろいろなとらえ方ができると思いますが、「何が実を結ぶかは振り返ってみないと分から ないから、目の前のことに真摯に向き合うこと」「嬉しい日々も、悩める日々も、すべての  時間が大切である」というメッセージに感じられました。

古今東西のすべての人に等しく与えられているものは、今という時間だと思います。

平和に過ごす人も、戦禍にある人も、健康な人も、病に向き合う人も、今という時間を過ごしています。

清和に集い日々を送る時間、特に卒業試験を目前に控えた高校3年生がこれまでに過ごした時間を想像すると、喜びに満ちたときもあれば、悩んだときもあったはずです。

それでもここまで過ごしてきたお一人お一人の時間は、私がそうであったように、きっとこの先の歩みの支えになると思っています。

高校2年生以下の皆さんも、学年の締めくくりに向かう時期です。

日々のふとした時間を大切に、一緒に学年末への歩みを進めていきたいと思います。

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