礼拝の話

2023/02/01 

1月30日(木) 聖書 イザヤ書 42章10~12節 校長 小西二巳夫

12月に出版されて今話題になっている本があります。

タイトルは「僕らの愛したカーネーション」です。

花ではなく、10年以上前の朝ドラ「カーネーション」について書かれたものです。

今から12年前に起こった死者16000人、行方不明者3000人を出した大地震と、地震直後に発生した福島第一原発事故によって、日本中の多くの人の心が揺れ、絶望的な気持ちになり、どのように生きて行ったらいいのか、多くの人が混乱しながら生活したのです。

そのような時に始まったのが「カーネーション」でした。

そして、多くの人が毎朝15分の朝ドラ「カーネーション」の登場人物の台詞に励まされ、それぞれの登場人物の生き方を、自分の生き方に重ねたのです。

朝ドラ「カーネーション」の主人公に言えることは、自分の人生を幸せにいきいきと生きた、与えられた自分の命を使い切ったということです。

そして、自分の人生を生き生きとさせることができた大きな理由が、自分の命を自分だけのために使うのではなく、他の人のために使ったことです。

それは今日の賛美歌368番の4節そのままです。

『4節 自分だけで 生きるのではなく みな共に 手をたずさえて、み恵みが あふれる国を 地の上に 来たらすような 生きかたを 今年はしよう。』

これはイエス・キリストが当時の人々に、そして今に生きる人々に教えてくれた生き方です。

カーネーションの花の語源に、ギリシャ語で王冠の意味のコロナから取ったというものがあり、またもう1つ、改良前の野生のカーネーションが肉の色をしていたので、同じくギリシャ語の肉を表す言葉カルネから取ったとも言われています。

さらにカーネーションの前にインを付けたインカーネーションという言葉があります。

インは何々の中にという意味です。

インカーネーションは神が人の姿をとって私たちの中に来られた、という意味です。

それはズバリ、イエス・キリストのことを指しています。

人となって生きたイエス・キリストは自らの生き方を通して、自分の時間と自分の持っている力や能力を自分だけのために使っては、決して毎日が楽しくない、幸せな人生を過ごせないことを教えてくれました。

そうでなく、自分の持っているものを他の人のために使うことによって、自分が考え願う以上の充実した1日1日を過ごせることを教えてくれたのです。

その生き方を自ら行ったのが、朝ドラ「カーネーション」の主人公です。

そしてイエスは、私たちが幸せな生き方ができるように、一人ひとりに自分の時間と与えられた才能と力をどのように使えばいいのかを教えてくれているのです。

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