礼拝の話

2019/10/21 

10月21日(月)聖書:コリントの信徒への手紙Ⅱ 12章9~10節 校長 小西二巳夫

劇団四季の有名なミュージカルに「ライオンキング」があります。

私が劇団四季のライオンキングを観たのは今から18年前、ある人が私にチケットを1枚くれたからでした。

ミュージカルがあまり好きではなかったことと、そのときの気分がミュージカルを楽しめるような状態でもなかったので、あまり嬉しくなく、何の期待もなく観に行きました。

実際に観ると、舞台のスケールの大きさ、出演者の鍛え抜かれた体から発散されるエネルギー、踊り、歌声に圧倒され、エンディングの歌と共に幕が下りるまで、時間を忘れたように観ました。

私が魂を掴まれたような気持ちになって、涙がこみあげてきてこらえきれなくなった曲が「ハクナマタタ(なんとかなるさ)」でした。

ミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァの口癖で、とぼけたような雰囲気の中で歌われます。

そのときの私は自分の力ではもうなんともならない状況の中にいました。

何ともならない、とがんじがらめになっていた私に、ハクナマタタは何とかなる、何とでもなる、という言葉でもって呼びかけてくれたのです。

私は仕事で失敗したのは、私に能力がないからだ。能力がないから失敗したのだ、と思い込んでいました。

しかし、それは勘違いだったようです。

ハクナマタタは、能力の違いによって物事が決まるのではなく、何を選び取るかによって決まることに気づかせてくれたのです。

聖書では、自分でどうしようもなくなった時に、どのような選びをしたらよいか、わかりやすい言葉で教えてくれます。

今日の聖書の箇所がそれです。

「弱さの中でこそ力は発揮される。私は弱いときにこそ強いからです。自分の弱さを誇りましょう。」とあります。

このようにどうしようもない時には、強さではなく弱さを選んだらよいというのです。

その理由は弱さの中にこそ、本当の力があるからだと聖書はいっています。

私の「ライオンキング」観劇にはいくつもの、“たまたま”が重なりました。

しかし、そこにたまたま、つまり偶然では片付かない、見えない力が働いたと考えることができます。

それをベースにして、1日1日、自分の課題と向き合い、生きていきたいものです

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