礼拝の話

2020/11/19 

11月19日(木)聖書 ルカによる福音書 10章27節 家庭科 青柳

1948年12月10日に国連総会で「世界人権宣言」が採択され、12月10日が「人権デー」と定められました。

世界人権宣言とは、「全ての人間が生まれながらに基本的人権を持っている」ということを、初めて公式に認めた宣言です。

その権利を、誰でも、どこでも、いつでも享受できるために、すべての国、すべての人が守らなければならない、最低限の共通基準として定められました。

国境を超えた、人類の普遍的な価値を示したものです。

第二次世界大戦の惨劇を二度と繰り返さないという反省からつくられた国連で、各国の代表者は、人権を軽視することが戦争につながり、戦争でさらに人権が侵害されるという悪循環に陥っていたことを認めました。

そして、世界の平和を実現するためには世界各国が協力して人権を守る努力をしなければならないと、決意します。

そこから生まれたのが、世界人権宣言です。

アムネスティ・インターナショナル日本というNGO団体が、30条ある「世界人権宣言」を柔らかいイラストと谷川俊太郎さんの分かりやすい訳で紹介しています。

この「世界人権宣言」で言われていることは、今の私たちの生活の中で「あたりまえ」と思われているものばかりです。

自分が思ったことを口にすること、自分の選んだ宗教を信じること、自由に学ぶこと、好きな服を着ること、好きな音楽を聴くこと、病気になったら医療を受けることなど、これら全て、私たちの持っている「人権」です。

憲法で保障され、「あたりまえ」だと思われているこれらの人権は、ずっと昔から「あたりまえ」だったわけではありません。

これらの人権を「あたりまえ」にしたのは、これらの人権がないために苦しんできた多くの人の願いと努力です。

第28条にこのような言葉があります

この宣言が目指す世界

この宣言が、口先だけで終わらないような世界を作ろうとする権利もまた、わたしたちのものです。

人間が尊厳を持って生きるために必要なことを、特別な権利にし、簡単に奪われないようにしたはずですが、現実には人権を奪われている人は少なくありません。

私たちは、この世界人権宣言が口先だけで終わらないように、綺麗事で終わらないように向き合っていく必要があります。

人権を守ることは、「あたりまえ」で簡単なことのように思いますが、とても難しいことだと思います。

しかし、そんな時こそ聖書にヒントが隠されています。

今日読んだ「隣人を自分のように愛しなさい」という聖書の言葉は、まさにお互いの人権を守るために必要なことです。

自分に人権があるように、周りの人たち全員に尊重すべき人権があります。

そのことを心にとめ、今日という1日を過ごしていきたいと思います。

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