礼拝の話

2019/11/19 

11月19日(火)聖書 ローマの信徒への手紙 10章11~13節 社会科 山脇

子ども向けのテレビ番組の中で、ヒーローものといえば、ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊ものがあります。

それぞれシリーズ化され、今までに何作品も放送されてきました。

子どもの頃は、ウルトラマンや仮面ライダーの格好よさに目が向いていましたが、大人になってから見てみると、格好よさよりも、話の内容に目が向くようになりました。

「帰ってきたウルトラマン第33話『怪獣使いと少年』」という話を見る機会がありました。

この話は今から40年以上前の日本の社会問題を取り扱っており、その内容の暗さ、深刻さから、現在でも名作または問題作といわれています。

話は、ある少年が怪獣に追われているところに、怪獣使いの老人が現れ、少年を救うため怪獣を地下に封印するところから始まります。

老人はメイツ星という星からやってきた宇宙人、少年は東京に出稼ぎに行った父親を探すために北海道から出てきた子でした。

この2人を中心に物語は進みます。

排気ガスをはじめとする環境汚染問題、自分と異質なものへの偏見や差別、わずか25分程度の特撮ヒーロー番組ですが、そこには多くの問題が織り込まれていました。

当時の、そして現在でも解決されていない問題を、子ども向け番組の中で取り扱っているのです。

日本に住む外国人への偏見や差別。

最近国が正式に謝罪したハンセン氏病患者への差別。

日本国内の少数民族に対する差別。

そしていじめや環境問題。

単に子ども向け番組ではなく、大人が観ても考えさせられる内容だったことが分かります。

この「帰ってきたウルトラマン第33話」に登場した少年は、いつも悲しい表情と怒りの表情をしていたのですが、唯一笑顔を見せた場面がありました。

それはパン屋の娘さんがパンを売ってくれた場面です。

偏見の目で少年を見る町の人々が多い中、この娘さんだけは他のお客さんと同じように少年と接しました。

それが少年を笑顔にさせたのです。

大きなことは必要なくて、ちょっとしたことで私たちの気持ちは変わるのだと思います。

それは何気ない一言、何気ない支えかもしれません。

その私たちの何気ない、ちょっとした気遣いが、周りの人を笑顔にすることもあるのです。今日一日も、自分と同じように、周りの人も大切にして生活していきましょう。

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