礼拝の話

2021/02/17 

2月16日(火)聖書 マタイによる福音書 7章7~8節 理科 岡村

今、高校2年生の生物では免疫について学んでいます。

免疫とは異物から体を守る生体防御機構とよばれるもので、大きく分けて、自然免疫と適応免疫の2種類があります。

自然免疫は生まれながらに持っている免疫で、白血球がこの役割を担っています。

体内を循環し、入ってきた異物にすぐに反応し排除するしくみです。

適応免疫とは、出生後、生活の中で病原体や毒素などの異物と接することにより獲得していく免疫のことで、獲得免疫とも言います。

この適応免疫は、自然免疫で対応しきれなかった異物に対し、より強力な作用で対抗します。

初めて出会った異物に対して有効性を発揮するまでにはある程度の準備期間が必要です。

しかし、また次に同じ病原体が入ってくるとすぐに退治することができます。

このように病原体に対して、すぐ反応できるのはなぜでしょう。

それは体の中に記憶を細胞として残し、次来たときのために備えているからです。

私たちのからだは自分を守るために時間をかけて免疫を獲得していっているのです。

これは体の中だけでなく、私たち自身の活動、生活、考え方にも言えることだと思います。

私たちもよりよく生きるために、色々なことを体験し次へ生かそうとします。

何もかも初めからうまくいっているわけではありません。

苦手だと思っていた勉強も、わからないと思いながら少しずつ取り組むことでいつの間にかできるようになり、次にどのように取り組めばよいか考え、行動へうつすことができます。

友人関係もそうです。

友だちとちょっとのことですれ違ったとき、お互いに話をする、少し時間をおく、誰かに相談してみることを通して、次に起こった時にどうすればいいか考え次へつなげることができます。

初めてのことは緊張するし、不安になります。

できるようになるにも時間はかかりますが、何度もするうちに段々とできることが増えていきます。

つまり、私たちは、日々の生活の中を通して、体の中だけでなく自分自身の考え方にもある意味、適応免疫を獲得しているのだと言えます。

今日の聖書箇所には、「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。」とあります。

求める私たちに求められているものがあります。

それは、しっかりとした適応免疫を獲得することです。

清和はみなさんに3年間、6年間の学校生活を通して生きる力、ここで言う適応免疫を獲得してほしいと思っています。

それはこの礼拝の時間の中にもあります。

私もこの時間を大切に、共に免疫を獲得しながら、過ごしていきたいと思います。

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