礼拝の話

2021/05/18 

5月18日(火) 聖書 ローマの信徒への手紙 8章28節 社会科 山脇

ゴールデンウィークの最終日、BSの名作映画シリーズで「大脱走」が放送されていました。

この映画は1963年に公開された映画で、第二次世界大戦中にドイツ軍の捕虜収容所で起こった脱走劇を題材にした映画です。

第二次世界大戦中、ドイツ軍に捕らえられ、ドイツ各地の捕虜収容所に収監されたイギリスやアメリカなどの連合軍の捕虜は、脱走を企て、ドイツ軍は手を焼いていました。

そこでドイツ軍は、新しい収容所を作り、そこに脱走常習犯を集めてしまおうと考えます。

新しく作られた収容所は周囲には何もなく、近くの森までは100m以上、鉄条網が二重に張り巡らされ、監視塔が数か所に立つという、脱走を絶対に許さない造りになっていました。

そこへ、ドイツ各地の収容所から脱走常習犯が次々と送り込まれてきます。

その中の一人、それまでも他の収容所で集団脱走を計画・実行し、ドイツ軍からはビッグXと呼ばれた要注意人物、バートレットが収容所にやってきます。

バートレットは大規模な脱走を行い、ドイツ軍を混乱させるのが我々の目的であると宣言し、さっそく脱走計画に取り掛かります。

その規模、250人。

紆余曲折を経て、脱走計画は実行されますが、その多くが捕まり、処刑されたり、収容所に戻されたりしました。

脱走に成功したのはわずか3人でした。

収容所に戻された者たちは、50名が処刑されたことを聞きます。

捕虜の中で一番位が高いラムゼイ大佐は「バートレットの目的はドイツ軍を混乱させることだったが、それは成功だった」といいました。

これに対し、収容所に戻った一人は「価値があったのかな」とつぶやきますが、ラムゼイ大佐は「それは考え方次第だ」と答えました。

久しぶりに「大脱走」を観て、色んなことを考えさせられました。

それは、何が価値のあることか、何が生きがいなのかは、その人の捉え方や考え方によるということです。

この映画に出てくるキャラクターたちは、収容所の中にあっても、一人ひとりが目標と自分の「やりがい」「生きがい」を持って日々を送っていました。

結果的に脱走に失敗しても、誰も文句をいわず、誰も責任をなすりつけず、最後まで一人ひとりが誇りを持って生きていました。

「ありがとう、外に出してくれて」といった偽造パスポート作りの名人のセリフと、最後のラムゼイ大佐の「考え方次第だ」というセリフがとても印象に残ります。

今日の聖書箇所には、「万事が益になる」とありました。

自分のしていることが周りから見れば、時に、不必要で無意味なものに思われることはないでしょうか。

無駄だと思われてしまうこともあるかもしれませんが、不必要で、無意味で、無駄なことはないということを今日の聖書は教えてくれているように思います。

今まで起きたことも、今起きていることも、これから起きることも、神を愛する人びとにとって、全てが益になる、と今日の聖書は語っています。

現在、試験勉強に励んでいる皆さんの中には、どうしてこんな勉強をしないといけないのだろうと思う人もいるでしょう。

学校生活を送る中で、どうしてこんなことをしないといけないだろうと思うことも多いでしょう。

しかし、その一つひとつが、周りの人とともに歩む中で、万事が益となると聖書は教えてくれています。

日々の生活の中で、私にとってのやりがいは何か、私にとって価値あるものは何かを探しながら、「万事が益となる」という希望を持って歩んでいくことができればと思います。

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