礼拝の話

2022/05/06 

5月2日(月) 聖書 マタイによる福音書 7章7~10節 校長 小西二巳夫

今世界中の人が町を破壊され命が奪われているウクライナのために祈っています。

平和を求める人たちの祈りには戦争を止める力がないのでしょうか。

そこで気づきたいのは、祈っているのは平和を求める人たちだけではないことです。

プーチン大統領も敵が降伏し戦争に勝つようにと熱心に祈っているのです。

祈りというと、何か感情的なもの、弱い人がするもだと言われることがあります。

それはまったくの勘違いです。

祈りには力があること、祈りによって違う結果になるのを証明するのが脳科学です。

スポーツで勝負に勝った選手のインタビューでよく使われるのが「アドレナリンやノルアドレナリンが出てました」という表現です。

アドレナリンは敵に勝ちたいと強く思った時に脳の中に分泌されるエネルギーです。

一般的にはアドレナリン、ノルアドレナリンはいいものだと考えられていますが、アドレナリン、特にノルアドレナリンは強い毒性を持っているのです。

それが脳の中で出続けることはたいへん危険なのです。

アドレナリン、ノルアドレナリンは敵に勝とうとする時だけに分泌されるのではなく、お祈りをする時に出てくるのです。

敵に勝たせてほしい、戦いに勝てるよう守ってくださいといった祈りをする時です。

そこで、アドレナリンは「怒りの祈り」と呼ばれています。

それをプーチン大統領に当てはめてみると、ズバリそのままです。

ウクライナを敵としているプーチン大統領の頭の中には強い毒性を持つ「怒りの祈り」であるノルアドレナリンが絶えず分泌されているのです

だからたいへん残酷で許しがたいことを平気でできるのでしょう。

プーチン大統領のために不幸な状態になっているのはウクライナの人たちです。

ウクライナの人たちが祈る時、多くの人たちの中にも「怒りの祈り」であるアドレナリン、ノルアドレナリンが分泌されると考えることができます。

本当なら持つ必要のない毒性の強いエネルギーを分泌させることになっているのです。

これらの祈りをネガティブな祈り、否定的な祈りと呼ぶことができます。

ネガティブな祈りがあるなら、ポジティブな祈り、よい祈りというのもあるはずです。

ポジティブな祈りとは誰かの不幸ではなく、大切な人に幸せになってほしい、守ってほしいと、自分のためだけではなく他の誰かのために祈ることです。

脳科学はポジティブな祈りから出るエネルギーがあることを教えてくれます。

それらはオキシトシンそしてベータ・エンドルフィンと呼ばれています。

オキシトシンは愛情ホルモンと呼ばれますが、同時に社会的な面を持っています。

世界が平和になりますようにと言った口先だけの祈りではなく、心底という言葉があるように、心の底からウクライナの人たちのために祈り、そしてプーチン大統領が攻撃を止めるよう心の底から祈ることによって、それを多くの人が行うことによって、必ず世の中の空気が変わるのです。

それを一番知っていたのがイエスです。

イエスは許しがたい相手のための祈りが、自分をいい方向に向けてくれる、変えてくれると知っていたのです。

私たちを含む世界の人々のポジティブな祈りによって、ウクライナの人々を「怒りの祈り」から解放することができるのです。

ポジティブな祈りによって出るベータ・エンドルフィンには別の効果もあります。

それは頭をすっきりさせ、体の免疫力を強め病気を予防してくれることです。

そして記憶力を高め集中力が増すのです。

勉強学習に非常に効果的なのです。

たまに思い出したように祈るではなく、毎日真剣に他者のために祈ることが何より自分のためになることにしっかり気づきたいものです。

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