礼拝の話

2024/06/12 

6月3日(月) 聖書 マルコによる福音書 12章28~31節 校長 小西二巳夫

「午後8時の訪問者」というベルギー映画があります。

人間は失敗をします。

しまったと思うことがよくあります。

あの時なぜあんな態度をとったのだろうかと悔やむことがあります。

私の年齢になると、そういうことが毎日のように起こります。

そこで大切なのは、その後どうするかということです。

なかったことのようにするのか、失敗を失敗として素直に認め、その後をどのように生きるのかを考え、行動するのか。

そのようなことを、この映画は教えてくれます。

一言でこの映画を紹介すると、「自分の中から聴こえてくる良心の声をきちんと聴こうとした」と表現できるかもしれません。

この映画の主人公が、あれこれ言い訳をせず受け入れようとして、良心を裏切らない自分になろうとしたことはイエスが私たちに求めた生き方です。

イエスは人として何が大切かと問われた時、答えました。

「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」「隣人を自分のように愛しなさい」と答えました。

「午後8時の訪問者」の主人公は、誰もが心の奥底に持っている、人や正義を愛し、悪を避けるように勧める、それを呼びかけてくる良心と呼べる声を聴きました。

主人公の決断からわかるのは、主なる神を全力で愛するとは、心の奥底から呼びかけてくる声をしっかり聴くことです。

つまり自分の中に良心を育てることです。

そして隣人を自分のように愛するとは、主人公にとっては、その日その日を懸命に生きている人の言葉に耳を傾けること、その人たちを支える者になることだったのです。

清和の毎日の学校生活は、自分を支えてくれる、他者との関係を円滑にしてくれる、そして生きる社会を豊かにしてくれる、心の奥底から聴こえてくる声、良心を自分の中に育てるための時間だということができます。

中間試験を終えた今、気持ちは学園祭に向かっているはずです。

その学園祭のいくつもの取り組みを通して、私たちに求められているのは、イエスが自分を愛するように愛しなさいと言われた、そしてこの主人公が出会った本当の隣人に出会うことです。

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