礼拝の話

2020/06/11 

6月11日(木)聖書 コリントの信徒への手紙Ⅰ 12章14~26節 数学科 柳井

最近、インターネットで子どもの夢ランキングというものを見る機会がありました。

YouTuberやプログラマー、ゲームクリエイターなど、昔はランクインしていなかった職業が沢山あります。

私の周り、特に男子に人気があった夢に「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」があります。

現実には存在しない職業でありながら、憧れの存在でした。

私が幼い頃に見ていた仮面ライダーは、強い主人公が1人で敵の怪人と戦うというものでした。

スーパー戦隊は、5人1チームで敵と戦います。

1人では敵に勝てない、だったら5人で挑もうというのが大前提の考え方です。

全員が役割と個性を持っていて、戦いの場面ではそれぞれが赤色、青色、黄色、ピンク、緑色のヒーローに変身します。

様々な性格の5人がそれぞれの短所を補い、長所を活かしながら1つのまとまりを持って戦います。

見ている子どもも、自分の性格と照らし合わせて見ることができて「誰でもヒーローになれること」「個性を活かして自分にできる役割を果たすこと」を感じることができます。

一見すると、スーパー戦隊は単なる子ども向けの番組ですが、深く考えてみると、社会という集団の中で生きていく上で、大切なことを学べます。

よく、スーパー戦隊の主人公は赤色のリーダーだと勘違いする人がいますが、違います。

赤色、青色、黄色、ピンク、緑色、この5人の隊員全員が主人公です。

5人それぞれのキャラクターに背景・設定があって、物語は進んでいきます。

力が強い隊員は前線で戦います。力が弱い隊員は後方から支援します。

5人全員が強すぎると、争いになるでしょうし、番組の面白さも無くなります。

1人で突っ走ってしまう熱血リーダーがいれば、冷静に止めてくれたり、温かく話を聴いてくれたりする仲間がいます。

5人全員がそれぞれの好きなように突っ走ってしまうようであれば、チーム解散です。

全員の息が合わなければ、話は進まないし、敵に勝つこともできないのです。

5人の性格、個性、強さがバラバラだからこそ、チームとしてのまとまりがあり、面白さが引き立ちます。

これは人間の体と同じではないでしょうか。

もし、体全体が目でできていたら、どうやって人の話を聞きましょう。

もし、体全体が耳でできていたら、どうやってにおいをかげばよいでしょう。

目や耳といった、一つひとつの部分的な集まりで体ができています。

一つひとつの部分を、息を合わせて働かせることで体が動きます。

私たちはスーパー戦隊の「5人」より、もっと多い人数で構成された集団の中で生きています。

家族・クラス・学校、その中でも一人ひとりに個性や役割、できること、できないことがある。

これを忘れずにいましょう。

このことを実感できない人は、まだ気づけていないだけで、いつか分かる日がきます。

みなさんも、いずれは学校を卒業し、社会の中で働くことになります。

YouTuberやプログラマー、ゲームクリエイター、どんな職業に就いても、それは環境や時代に合わせて社会全体を動かす大切な仕事の1つです。 

そして、1番大切なのは私たち一人ひとりの存在です。

仮面ライダーと同じように、替えが効かない存在です。

だから、1人で何かに立ち向かうのがしんどいとき、スーパー戦隊のように仲間を頼ってください。

清和にはスーパー戦隊の5人より、もっと多い人数の主人公が集結しています。

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