礼拝の話

2022/06/17 

6月15日(水) 聖書 ペトロの手紙 4章10節 理科 寺田

私に足りないものは何だろうかと、考えることがあります。自分の中を探ってみると足りないと思うことであふれています。

清和で教師として毎日を過ごしていると私にはいろいろな役割が与えられます。いろいろして、自分自身の中を見ていて足りないことばかりだと思っていました。

その私が清和で働くようになって気付かされたことがあります。今日の聖書箇所には「あなたがたはそれぞれ、賜物を授かっているのですから、神のさまざまな恵みの善い管理者として、その賜物を生かして互いに仕えなさい。」とあります。

賜物とは分かりやすく言うと能力、タレントのことです。目に見える能力にはすぐに気付くことができますが、目に見えない能力だったら、どれほどの能力をもらっているかも分かりません。

何より、もらっていることに気付かないということもあります。気付かないうちにたくさんもらっているのが賜物です。

聖書は私たちが賜物を、つまり能力を授かっているとはっきり書いています。さらにその賜物を生かして互いに仕えなさいというのです。賜物を自分のために使うことを利己といいます。賜物を他の人のために使うことを利他といいます。

利他について真剣に考えている人に料理研究家の土井善晴さんという人がいます。

和食では「一汁三菜」という汁物に惣菜を3品作るのが基本といわれています。

仕事で忙しくて料理をする時間がない人がこの考えで料理をしようとするとプレッシャーになります。

土井さんは料理番組で「まあ、だいたいでええんですよ」と言い、「一汁一菜」というあり方を提案しています。食卓におかずがいっぱい並ぶことが良いと考えるのではなく、惣菜を1品だけでいいと考えます。土井さんの考えによって肩の荷が下りて楽になるという経験をしている人が大勢いるのです。

土井さんの考えから利他ということをかたく考えなくても良いのではないかと思いました。

利他を今盛んに使われている言葉で言うと持続可能な社会のために世界で取り組んでいるSDGsとなります。

今年の学園祭では「平和を作る人々は幸いである」というテーマからSDGsを扱っています。

私が担任をしている中3では不要品やごみを使って作品を作ろうと取り組んでいます。

さまざまなアイデアを出してクラスとして一緒にできることを考えました。ごみを減らしてごみによる環境や人間への負担を減らすことができます。そして、作ったもので他の人を喜ばせることができます。

これらの取り組みは間違いなく自分のためではなく、他の人のためになること、利他です。

各クラスがSDGsを通して利他が広がっていくことで学園祭のテーマである平和を作ることができます。

学園祭に向けてそれぞれに与えられた賜物を他の人のために生かして取り組んでいきたいと思います。

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