礼拝の話

2019/07/08 

7月8日(月)聖書:レビ記19章18節 校長 小西二巳夫

ドリアン助川の小説に「あん」があります。
この「あん」は4年前に映画になりましたが、ハンセン病が重要な意味を持っています。
ハンセン病は、病気そのものは特効薬もあって重いものではないのですが、歴史的に間違った受け止め方をされてきたために大きな苦しみを背負うことになった病気です。
ハンセン病にかかった人を強制的に隔離する法律「ライ予防法」は94年前に作られ、このために元患者の人たちは大きな苦しみを背負うことになりました。
「ライ予防法」がいかに差別的であり、間違った法律であったかを国が認め、廃止されたのが1996年、患者と関係者に正式に謝罪したのが1998年です。
ハンセン病は伝染率が極めて低く、特効薬がありますが、この病気に対する偏見と差別が様々な形で残っています。
まさにそれが、この「あん」に出てくるどら焼き屋の「どら春」で起こります。
あんこ作りが得意な徳江さんが「どら春」の店長・千太郎に送った手紙にこうあります。
「店長さん。あなたももちろん生きる意味がある人です。塀の中で苦しんだ時期もどら焼きとの出会いも、みんな意味があったのだと思いますよ。すべての機会を通じて、あなたはあなたらしい人生を送るはずです。そしてきっといつか、これが自分の人生だと思える人が来ると思うのです。」
これは徳江さんが自分に言い聞かせている言葉でもありました。
物語「あん」から生きる意味がはっきりするのが、自分のしていることが他の人に喜ばれ、役立ったと思えるときであることがわかります。
人とは不思議な生き物です。
その人がその人を極めようとすると、それが他の人の役に立つことになるのです。
他の人の役に立っていると感じた瞬間、生きていてよかったと思えるのです。
だからイエスさまは「神を愛し 隣人を愛しなさい」と言われたのです。
愛する、つまり他者のために自分ができることを極めようとすることが、自分の生きる意味を教えてくれるのです。
それでは1学期期末テストを極める、その気持ちで今日という1日に臨みましょう。
必ず何かが動き始めます。

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