礼拝の話

2022/07/19 

7月15日(金) 聖書 マタイによる福音書 5章8~9節 英語科 菅田

今年の学園祭は「平和を作り出す人々は幸いである」というテーマで開催しました。2015年に国際連合が地球で長く住むために必要な事として17の目標を設定しました。各クラスではこの17の目標をテーマに模擬店や展示物の発表がありました。

当日は短い準備にも関わらず、それぞれのクラスが質の高い発表となっていました。開会セレモニーから始まり、閉会セレモニーで終わることもできました。そして片付けでは、自分のクラスだけでなく他の学年・クラスを助ける姿が見えました。そういった協力する姿が見えた時、テーマのもと学園祭をした意味があったのではと思いました。

多くの人に助けられ、みなさんには言葉では言い足りないくらい助けられました。ありがとうございます。

このように学園祭を思い返すと、私の好きな漫画の宇宙兄弟の好きな場面と重なりました。宇宙飛行士を目指す主人公が、アメリカのNASAの訓練プログラムの一環として宇宙開発に必要な技術を競う大会に参加することになります。この大会で使用するマシンの開発を、限られた予算の中で行わなければいけません。

また、大会開催までに与えられた時間は2週間しかありません。その中で主人公のチームメンバーは、予算内で選択可能な最高の素材選びを行おうとしますが、主人公は「失敗して壊れることを前提として、最低でも2機作れる余裕を持つべきと主張します。

主人公のいるチームにいたアドバイザーはそのような姿を見て、彼を「失敗に前向きだ」と評価します。それを受けて主人公は、「本気にやった場合にかぎるよ。本気の失敗に価値がある」と答えました。ここでいう「本気の失敗」の価値とは何を指すのでしょうか。

成功への道筋を描く過程には、過去の成功にもとづいて「こうすれば成功するのでは」ということを考えなくてはいけません。同時に「こうすると失敗するのでは」ということも考えなくてはいけません。これを行うには「失敗経験」が必要です。この「失敗経験」は、どれだけ本気で取り組んで失敗しているかで学びの大きさが違います。反対に本気で取り組まずにやった失敗には、「本気で取り組まなかったから」という言い訳が出てくるかもしれません。そうすると、失敗から得られる学びは少なくなります。

本気の失敗には「大きな学び」があります。学園祭では、まさにこの自分だけでどうにかしようとしていた「失敗経験」がありました。しかし、一生懸命に取り組むことで得た失敗経験は、私にとっては大きな学びになりました。学園祭を開催することができたのは私たちの力だけでなく目に見えない力が働いていました。

この学びを得られることも私たちだけの力では難しいことだと思います。その目に見えない力で支えてくださっていた方の望んでいることこそ平和です。平和はただ戦争がなくなることだけが平和ではありません。17の目標にあるようにそれぞれが解決されて初めて平和が訪れます。平和というpeaceが17の目標という欠片pieceが合わさることでpeaceがおとずれます。

この学園祭の学びの中で気づいたことは、17の目標事項がそれぞれ毎日の日常から取り組むことができることでした。目についたゴミを拾ったり、無駄使いをしなかったりなど些細なことが大切だなと思いました。考え、言葉にするだけで終わるのではなく、行動から変化を起こしていこうと思います。

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