礼拝の話

2019/07/24 

7月24日(水) 聖書:ローマの信徒への手紙 11章33~36節 校長 小西二巳夫

新海監督の新しい作品「天気の子」の上映が始まりました。

最近、異常気象が異常ではなく、ふつうになってきました。

同じように天気をベースにしたアニメ映画が数年前に作られました。

「グスコーブドリの伝記」といい、原作は宮沢賢治です。

「グスコーブドリの伝記」は冷害による基金で、家族を失った少年が成長し、火山局で働き、農民の命と暮らしを守るために、厳しい自然に自分の命を懸けて向かう話です。

今、日本と地球全体は温暖化による災害に見舞われています。

温暖化の原因は人間社会が排出する二酸化炭素です。

「グスコーブドリの伝記」が書かれた80年前、二酸化炭素は人間と社会を自然災害から救う救世主と考えられていましたが、わずか80年の間に、世界を滅ぼす悪魔にされてしまったわけです。

それは二酸化炭素の性質が変わったからではありません。

変わったのは人間の暮らし方です。

人間の身勝手さが原因です。

私たちの身勝手さ、目の前の損か得かでしか物事を判断しない身勝手さが、私たち自身と私たちが生きる世界を根底からダメにするのです。

そういう時代に今生きています。

何か絶望的な気持ちになります。

「グスコーブドリの伝記」からわかるように、他者との出会いによって自分が何者かだわかるということです。

他者と出会わなければ、自分のことはわからないのです。

そういう意味で「出会い」が私たちにとっていかに大事かがわかります。

夏休みは、全員に40日という同じ時間の長さであります。

どう過ごすかで、同じ時間でありながら中身はまったく違ったものになります。

自分の将来に出会う可能性かたくさんあるのが、夏休みです。

いやだと思っていたこと、面倒くさいと考えていたこと、それらに自分に関係する大きな出会いが用意されているとしたら、積極的になれます。

そうした思いの中で夏休みの1日1日をすごしていきましょう。

それでは、成長した皆さんと9月2日の始業礼拝でお会いしましょう。

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