学校生活

2020/09/29 

9/19  体育大会を開催しました

「今日の運動会は1本の映画を観ているようでした」

今年の体育大会は、新型コロナウィルス感染予防対策の1つとして、「家庭からの参加を2名まで」、「招待者も一切なし」にしました。そこでこの紙面で、清和の体育大会への取り組み方と当日の様子を感想も含めてお伝えいたします。

テントの数は13張り!

 9月19日(土)の週間天気予報は当初雨のち曇りでお天気が危ぶまれましたが、日を追うごとに予報は好転し、当日はまさに「体育大会日和」となりました。

 前日準備に引き続き、生徒と教職員で行った会場づくりを見て、ある保護者グラウンドの周囲を指さしながらいわれました。「大きな学校の運動会みたいですね」。テントの数の多さにびっくりされたようです。グラウンドを囲むテントの数は確かに少なくありません。2組に分かれた生徒が入る応援席用、次のプログラムのために待機する招集場所、本部や救護用、それに全員は入れませんが保護者用、さらに検温用のテントなど、熱中症と新型コロナウィルス対策のために必要な数のテントを揃えたのです。数えると13張りです。

 テントの数の多さは清和の教育の独自性を表しています。清和の体育大会は礼拝から始めます。讃美歌を歌い、聖書を読み、校長の説教を聴きます。生徒がそれを暑い日差しを受けながら立ったまま行うのでは、礼拝を自分のこととして受けとめにくいでしょう。体調も悪くなります。大切な時間だからこそ、テントの中のイスに座って心静かに受けてもらいたいのです。

清和ならではの入場

 開会礼拝に先立つ入場もふつうは背の高い人から順番に4列などの隊形をとって行進します。整然と歩く姿にグッとくるという方も少なくないでしょう。それが運動会の当たり前の光景だとする方には、清和の入場はどのように映ったでしょうか。中学1年生から青組と黄組が2人ずつ並んで、前後の間隔をあけてゆっくり歩きます。その入場に合わせて、クラス担任がマイクで生徒1人ひとりを紹介します。生徒は自分への言葉を聴いて、思わずニコッとしたりはにかんだりします。

 紹介の言葉は「毎日見ていた清和に入学、あこがれの部活に入りました」「友だち大好き!おもしろいこと大好き!楽しみ上手は才能です」「40分の自転車通学、授業もまじめに取り組んでいます」などです。内容からすると「祝福」です。祈りの言葉です。1人ひとりが、保護者と教職員、仲間から、そして何より神からの祝福を受けて登場してくるのです。

競技も準備も全力で

 礼拝が終わるとすぐに競技に入ります。各種目の主役は出場者です。真剣に走り、精いっぱい取り組む様子は見ていて気持ちがいいものです。しかし、清和の体育大会の醍醐味はそれだけではありません。それは各種目の係になっている生徒の動きです。

 小人数の学校ですから自分の出番でない時は裏方の仕事があります。小人数の学校ですから、各競技に必要なスターター、ゴールラインのテープ係、順位判定、道具の出し入れ、得点計算、それに次の種目の招集など、運営にかかわるすべてを中1から高3の生徒が行っています。座っている時間はほとんどありません。競技をしながら裏方の仕事もスムーズに行えるのは、事前のシュミレーションを担当教師と念入りに行っているからです。小人数の学校であるがために、1人ひとりの存在がより大きくなります。人は自分が必要とされることによって成長できます。清和にはその場面が十分用意されているのです。

コロナ禍で種目内容を見直し

 今回、コロナ禍での種目決めは慎重に検討しました。体育大会の種目は3密状態になりがちです。これも小人数を活かして克服しました。綱引きは間隔をあけるために、綱にテープを巻いてそこを持つようにしました。玉入れは1人ずつ順番に、タピオカに仕立てた黒い「おじゃみ」を4m離れた大きな透明カップに投げ入れるものにしました。

 ヒートアップする種目に青組・黄組・教員対抗の選抜リレーがあります。昨年は教員チームの圧勝でした。そこで教員チームにはバトンを2リットルのペットボトル、さらに第一走者はトラックを半周多く走るというハンディキャップが与えることになりました。きついハンディキャップを跳ね返すことができなかった校長と教員は来年の雪辱を胸に刻んだようです。

最後まで清和らしく

 裏方の働きと支えによってプログラムは順調に進み、終了予定時刻より早く全種目を終え、閉会礼拝で心静かに感謝の祈りをささげることができました。  

 しかし、体育大会にはもう一つの大きなプログラムがあります。翌週の授業をきちんとするための原状復帰作業です。たくさんのテントをたたみ、いくつもの道具を倉庫にしまい、イスの汚れを拭いて片づけるなど、保護者のみなさんの協力を得て順調に進行しました。

 お手伝いいただいたある保護者がいわれました。「今日の運動会は一本の映画を観ているようでした」。映画を作るためには出演者に加えて製作スタッフの献身的な働きと情熱が不可欠です。「一本の映画に観ている」は生徒と教職員が時Bンたちの役割を主体的に果たしたことへの称賛と受けとめました。ただし体育大会の映画はまだ完成していません。いい映画にするためには細かい編集作業が残っています。編集作業に当たるのは、これからの学校生活であり日々の教育でしょう。日頃の教育でしょう。「一本の映画を観ている」との言葉に励ましとして、今年度の後半をさらによい続編映画を作るつもりで教育に取り組んでいきます。

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