校長挨拶

校長 黒田朔

校長 黒田 朔



2017年 学園報

「あなたのベストで輝く」

校長 黒田 朔

二〇二〇年、東京にオリンピック・パラリンピックを迎えます。その招致を決めたIOC総会で日本を代表してあいさつをした佐藤真海さんの笑顔とその輝きを覚えている方は多いでしょう。

「十九歳の時に私の人生は一変しました。私は陸上選手で水泳もしていました。初めて足首に痛みを感じてからたった数週間のうちに骨肉腫により足を失ってしましました。・・(しかし)・・私にとって大切なのは・・私が持っているものであって、失ったものではないことを学びました。・・」それだけではありません。その後、佐藤さんは東日本大震災の津波で町を流され、友を失う悲しみを経験します。その痛みと悲しみを越えてのあいさつは彼女の笑顔を更に輝かせ、私たちの心に響き、東京開催実現へとつながりました。

私達ひとりひとりは違います。生い立ちも経験も、痛みや悩みなども皆違います。その違いが人にその人の輝きを与えます。

瞬きの詩人として知られた水野源三さんは小学四年生の時に罹った赤痢の高熱のために脳性小児まひとなり、熱が引いた時、全く体の自由を失い、出来ることは見ることと聞くことだけの体となりました。蚊が飛んできても、叩くことはもちろん「叩いて」と言うこともできません。蚊がお腹いっぱい血を吸って、飛び去るの待つだけです。

そんな源三さんに届けられた一冊の聖書をお母さんにめくってもらいながら読む中で、「こんな長野の山奥に住む身障の私のことを神様は忘れずにいてくださった」と感謝し、お母さんが指さす五十音図に瞬きで応え、一文字一文字拾って詩を作りました。

私のようなものが

主イエス様のみ姿は見えない

み声は聞こえない

だけど―――

私のようなものが

喜びにあふれ

望みにみちて生きている

 

佐藤さんは佐藤さんらしく輝き、水野さんは水野さんらしさで輝きました。佐藤さんも水野さんも他と比べて焦ったり、悲しんだりすることを止め、自分を受け入れたとき、自分らしさで輝くことができたのです。

清和女子中高等学校も「ひとりひとりをベストに輝かせる学園」を目指しています。人は皆、違います。人と比べて焦らず、悲しまず、自分を知り、自分が輝ける進路を見つけて送り出します。更に、生涯通じて輝くことができるように、生涯その人らしさで輝く道に送り出す、これが清和のモットーです。

聖書の約束

わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心にとめている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるためのものである。

(エレミヤ29:11)

 

 

 

 

2016年 入学式式辞

「共に喜ぶ世界を目指して」

校長 黒田 朔

新入生の皆さん、入学おめでとう!

「おめでとう」と申します理由は皆さんが清和女子中高等学校では他学校で学べない共に喜ぶ平和を作り出す人生の計算法を学べるからです。今までの教育は素晴らしい発見や発明を生み出し、豊かで、便利な生活を作り出しましたが、世界は今、憎しみと怒り、怖れと戦いにさらされています。それは豊かさや便利さを自分のために求める計算を続け、共に喜ぶという計算をして来なかったからです。その結果、豊かさの陰で踏み台にされた人々の怒りが爆発し、世界を脅かしています。いいえ、世界ではなく、学校でも、残念なことに、一番愛し合う家庭でさえ、時として怒りの爆発が起こります。

そこで、清和では共に喜ぶ計算法を学び、練習します。学校の入り口にある「神は愛なり」と刻まれた碑は「神なんて関係ない」と思っている私たちに「それでも神は私たちを愛してくださる」と語りかけています。神に愛されていることが分かるとき、私たちはその喜びを他の人と共に喜びたくなります。

今から130年ほど前、アメリカのミシシッピー州からアニー・ダウドさんが宣教師として高知へ来ました。26歳の娘さんでした。ダウド宣教師は自分が神に愛されていると知ったとき、そのすばらしさを共に喜びたくて、土地の名士として尊敬されていたアメリカでの豊かな生活を後にして、当時、子供を売り買いするほど貧しかった高知に来て、行き場を失った二人の娘を引き取り、教育しました。それが本校の始まりです。

わたし達も色々な現実を通ります。しかし、目の前の現実がどうであっても「されど神は愛なり」を加えて計算する。これが、開校以来の清和流計算法です。清和では「共に喜ぶ世界を作るために、心清く、平和を実現する女性を育てる」ことを目標に、この計算法を学び、実践します。

皆さんも今日から清和女子中高等学校の生徒としてどんなに神さまに愛されているかにに気づき、共に喜ぶ生き方を学び、共に喜ぶクラス作りに取り組み、6年間、3年間の学園生活を通して、共に喜ぶ世界を作る女性(ひと)になり、あなたが行くところで平和な世界を作るのです。先ほど校内放送がありました。「明日、シリア難民救援のための街頭募金を高知駅でします。参加しようと思う人は申し出てください。」新高2の先輩が大変な厳しさの中にあるシリアの人々の大変さを共にし、助けたいと言う計算の実践です。

保護者の皆様、あなたのお子さんは今日から清和女子中高等学校に於いてこのような出発をしますので、ご家庭でも理解し、応援してください。という訳で、新入生の皆さん、保護者の皆さま、ご入学、おめでとうございま

 

チャペルでは高校生時代の体験を話し、

チャペルでは高校生時代の体験を話し、



 

 

2015年度卒業式

「共に喜び、平和をつくる清和流計算法」

校長 黒田 朔

高校3年生の皆さん、卒業、おめでとう。

いよいよ新しい出発です。卒業したら一番にしようと思っていることは何ですか。ヘアカラーを変える、免許を取る、旅行もしたい、選挙にもいくぞ・・色々。もう校則も先生もいません。何をするのもあなたが選び、あなたが決める。そこで、あなたが選び、決める時に大切なことを話します。

数学の計算では正解は一つですが、人生の計算では正解は一つではありません。一人ひとりが選ぶ計算の仕方で違った答えを手に入れます。その違いがそれぞれその人の生活となり、人生となります。あなたの周りを見回してください。みんなそれぞれの生活をしています。「良いなあ」と憧れる人、「これはしんどそう・・」と思う人、その人の計算が出した答えの違いです。人事ではありません。皆さんが明日から向かう進路も今までのあなたが選んで来た計算の答えです。今までは皆が選んでいる、楽で、面白そうな計算法を選んで来たかもしれません。その答えを変えることはできませんが、明日からの計算法を変えることで違った答えを手に入れることはできます。後悔のない、良い人生を生きるためによい計算法を選んで下さい。選ぶのはあなたです。

そこで清和の卒業生として清和流の計算法を覚えておいてください。あなたの置かれた場所で「心清く。平和を実現する女性(人)になる」と言う計算法です。その答えは皆が共に喜び、その結果、あなたが幸せに生きるのです。

世の中の計算法は益々、自分だけ、自分たちだけ、自分の国だけと「自分、自分」の自己中心の計算をするでしょう。しかし、自分だけが得をする計算法は時代遅れです。世界は変わり、自分だけなんて言っておられない時代が来ています。

中国の大気汚染PM2.5が気になります。2013年、大気汚染で中国で亡くなった人数はなんと160万、インドが140万人、それぞれ高知県の全人口の2倍の人が死んでいるというのです。そして空は続いています。それだけではありません。福島第1原発から漏れた放射性物質が海を汚染しています。海も続いています。イスラム国やテロの脅威ま、音楽やファッション、経済もすべてその日のうちに世界中を巻き込む時代です。自分だけ守るのは無理です。

しかし、世界は今も「先にやったほうが得、勝ち」という自己中心の計算法で動いています。それを食い止めようと国連はいろいろな決議し、又、清和もユネスコスクールとして次の世代、他の国々の人々と良いものを分け合う学びを始めました。しかし、一番確かで、大切なことは、あなた自身が「どうしよう」と迷うとき、思い出すことです。「私は清和の卒業生、清和流計算法で行こう」そのあなたの選択が世界を変えるのです。少なくとも、あなたの世界は変わります。マタイ5:8,9をご覧ください。これこそ、どんな時代にも変わらず良い結果を導き出す聖書の計算法です。「心の清い人々は、幸いである。その人たちは神を見る。平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」その時、「あなたは幸いである。」あなたのハッピースケールが上がります。

簡単だとは言いません。世の中と違った計算法を選ぶのですから抵抗があり、自分だけが損しているような心配や恐れも起こります。いいえ、時には、実際、損をすることもあるでしょう。勇気を出して損をしましょう。損をしても清和流の「心清く、平和を実現する」と言う計算をあなたが選ぶなら、そこには「共に喜ぶ」という答えが出ます。あなたの計算で、職場が平和になり、夫婦仲良く、家庭が平和で、あなたは子供に尊敬される母親となるのです。どうぞ清和の卒業生として、清和で学んだ清和流計算法で幸せになってください。そして、お母さんみたいになるのよ・・とあなたの娘を清和に送ってください。

皆さんのために続いて祈ります。

卒業礼拝1