清和女子中高等学校。創立113年の高知県の私立女子校。キリスト教主義の中高一貫校です。
2025/09/30
聖書 ローマの信徒への手紙 15章1~2節
先週の金曜日、朝ドラの『あんぱん』が終わりました。
あんぱんまんの作者のやなせたかしさんと奥さまの暢さんが主人公のドラマでした。
わたしはこのやなせさんの言葉に惹かれることが多くあったのだと思わされました。
やなせさんの詩、歌の歌詞が心に引っ掛かることの1つに、そこに痛みがある、ということではないかと思います。
『あんぱんまんのマーチ』は、メロディーは明るく親しみやすいものですが、歌詞そのものには、
胸の傷が痛むこと、自分の生きることについて、何も言えないのはいやだ、という悲しみや痛みがあります。
やさしさと痛みの両面があることで、人は心励まされたり、慰められたりするのでしょう。
『手のひらを太陽に』も人は一人だけで生きることができるものではないことが歌われます。
一見、単純で素朴な言葉の中に、人が大切にするべきものがつまっているからこそ、このやなせさんの詩や言葉に、大人も子どもも惹かれるのだと思います。
そして、戦中、戦後を通して、多くの痛みを抱えてきたやなせさんだからこそ、「本当の正義というものは、決して格好のいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです」という言葉が出てくるのだと思います。
片方の正義を振りかざして見えてくるものは、今、わたしたちが現実世界で見ている戦争、強い者が自分たちの正義をふりかざし、弱いものを脅かし、その命を奪っていく現実です。
そのような現実の中で、わたしたちにできることは、この現実をしっかり考え続ける、自分がどのように生きるかを問い続けることです。
「清和」に集められた一人ひとりとして、弱い者であっても、互いに痛みを負ったものとして、しっかりと生きることを考えたいと思います。
