礼拝の話

2025/10/06 

校長 小西二巳夫

聖書 ヨハネによる福音書 8章31~32節

夏目漱石の小説に『三四郎』という作品があります。
これは116年前という随分前に出版された本ですが、元々は朝日新聞に毎日掲載された新聞小説です。
新聞はその日その時々、社会の中で起こっていることを記事にします。
小説の作者は今起こっていることに対する自分の考えを、新聞小説を通して表現することができます。
『三四郎』は日本が外国との戦争で大きな犠牲を払い、戦死者をたくさん出した日露戦争の後に書かれました。
夏目漱石は自分が考えていることを『三四郎』の中に滑り込ませたのです。
夏目漱石が大切に考えていたのは平和です。
いったん戦争が始まったら、個人の自由と権利はすべて奪われます。
だからといってその当時、直接批判したら間違いなく罰せられ、小説を書けなくなるので、夏目漱石は『三四郎』の登場人物を通して、そして小説のシチュエーションを説明する場面を作ることによって、軍国主義を否定したのです。

今日の聖書には一人ひとりに生きる自由が与えられていると書かれています。
自由に考えそれを言葉にすることは神が人間に与えた大きな恵み・知恵だというのです。
神は私たちに自由に生きる権利を与えられているのです。
平和について考える時に、たくさんの本を読むこと、そしてそれぞれに感想をもつことは、個人に与えられた自由を守ることそのものだと気づかされます。
神は本を読む自由と権利、それをしっかり使って平和な社会にすることを求めておられます。
そのことをしっかり自覚できる自分、その求めにしっかり応える自分でありたいと思います。

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