清和女子中高等学校。創立113年の高知県の私立女子校。キリスト教主義の中高一貫校です。
2025/07/07
聖書 マタイによる福音書 26章49~53節
アメリカの作家ヴォネガットの『スローターハウス5』という本があります。
その頃、ヴォネガットの本は登場人物とストーリーがおもしろいと人気がありましたが、この作品はそうではありませんでした。
同級生のAさんは「おもんない小説やな。ヴォネガットは何でこんなおもんない話を書いたんやろ」と言いました。
私はAさんのこの一言でおもしろい話を書くヴォネガットが、なぜおもしろくない本を書いたのか考えてみました。
ヴォネガットは戦争がいかにおもしろくない行為かを伝える使命が自分にあると考えたのではないでしょうか。
ヴォネガットは自分の体験から、戦争に行かされて、戦争から帰ってきた人が、戦争前の暮らしに戻ったとしても、戦争がその人の中に生き続けることを実感しています。
戦争がいかにおもしろくないものかをよく知っていたのがイエスです。
今日の箇所は、弟子のイスカリオテの手引きにより、ユダヤ教の指導者の命令で武器を持つ人たちがイエスを襲う場面です。
ふつうならこれをきっかけに大勢の人を巻き込んだ暴動に発展します。
しかし全面戦争に発展しかねない場面でのイエスの一言は見事です。
イエスのこの一言を今風に表現するなら「非戦」です。
非戦は決して軍事力によって物事を解決しない、人の命を奪わないということです。
私たちは常に自分の人生を、そして愛する人の人生を守るために、非戦を貫いたイエスの生き方を受けとめる存在になることを求められています。
イエスの言葉を受けとめる力と知恵を持つ人になるために私たちは学んでいるのです。
今日から始まる期末試験もその一つだと気づくと、前向きな自分になれます。
