礼拝の話

2025/09/16 

校長 小西二巳夫

聖書 マタイによる福音書 6章5~8節

大阪・関西万博のプログラムの1つに、映画監督の河瀨直美さんがプロデュースする『ダイアローグシアター いのちのあかし』があります。
このプログラムは来場者から選ばれた1人とスクリーンに映る1人が一つのテーマで10分間の対話をするのを150人の観客が見守るというものです。
テーマには「人間がいちばん美しく見えるのは、どんな時ですか」「今日を最後の、何かをやめるとしたら、何をやめますか」などがあります。
河瀬監督がこのプログラムを考えたのは、真剣に戦争を止めたいからです。
戦争が止まないのは、言葉を与えられているにもかかわらず、それをしっかり使ってないからだと考えたからです。
21世紀になって暴力や戦争が世界から途絶えた日は1日もないといわれています。
もし、それぞれの国のリーダーたちの間に対話が成立していたら、戦争は止めることができ、平和を作り出すことができたはずです。
対話は互いが心を開き、相手の話に耳を傾け、その上で自分の思いや考えを相手に伝えることですが、自分ではしっかり対話しているつもりでも、それが議論に変わっていたり、時には会話にしかなっていなかったりということが多いのです。
河瀬監督がこのプログラムを続ける中で実感したのは、対話は、話の上手い下手ではなく、素直になれる人の対話力がぐんぐん上がるということでした。

今日の聖書箇所は、イエスがこのように祈りなさいと教えた「主の祈り」の前文にあたります。
イエスは祈る時に、素直な気持ちで、素直な姿勢になることの大切さを教えています。
そうすることで、自分の内側から素直な言葉が出てくるからです。
素直な言葉を神は受けとめてくれるというわけです。
キリスト教は祈りを「神との対話」と考えています。
今の世界の状況から考えて、多くの国を巻き込む大きな戦争がいつ起こってもおかしくないというのは専門家でなくてもわかります。
その戦争を起こさせず食い止めるためには、平和のためにしっかり祈ることです。
神との対話である祈りを、一人ひとりが自分の責任でしっかり行うことで、それらが一つになり、大きなうねりとなって、河瀬監督が願う戦争を止めること、また私たちが願う平和を作り出すことができるのです。
そう考えると祈らずにはおられません。

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