礼拝の話

2025/01/16 

1月8日(水) 聖書 詩編 96編1~3節 校長 小西二巳夫

新しい年が始まりました。

2025年に誰もが願うのは平和な年であってほしいことです。

誰もが平和を望むのは、それが幸せな生活、幸せな人生のベースだからです。

平和を大事にすることで、12月にクローズアップされたのがノーベル賞の授賞式です。

ノーベル賞には6つの部門がありますが、日本の被団協が平和賞を受賞しました。

被団協の正式な名前は「日本原水爆被害者団体協議会」です。

被団協がノーベル平和賞の受賞が決まった時に話題になったことに、なぜ2024年の今なのかがありました。

被団協にノーベル平和賞を授与するのは、もともと1年後の今年2025年であったようですが、ノーベル賞選考委員会はそれでは遅いという判断をしたのです。

「それでは遅い」は意味深長な言葉です。

わかりやすく言うと、核兵器をどこかの国が使う可能性が高くなっている、危険性が迫っているということです。

その危険性が高まっているのを少しでもなくするために、世界中の人に核兵器の恐ろしさを意識してもらうために被団協にノーベル平和賞を授与したというわけです。

原子爆弾を最初に作ったのはアメリカ、中心人物はオッペンハイマーという物理学者です。

オッペンハイマー博士は原爆を作ったことにより英雄扱いされ「原爆の父」と呼ばれますが、後になって原爆より威力の大きい水爆の開発に反対し、核兵器の威力によって失われる命の多さに責任を感じ、原爆に対して「作っていけないものを作ってしまった」と言いました。

人間がコントロールできないからです。

被団協がノーベル平和賞を受賞した時に同じくノーベル物理学賞をもらったのが、ジェフリー・ヒントンというイギリスの物理学者です。

ヒントン博士は「AIのゴッドファーザー」「人工知能の父」と呼ばれています。

そう呼ばれるのはヒントン博士が生成AI人工知能を生み出すことに大きく貢献した一人だからですが、博士はAI人工知能の発達が自分の想定を超えていることに気づき、その危険性について訴えるようになりました。

博士が訴えるAI・人工知能の危険性は3つあります。

悪意のある人によって悪用され、核戦争が起きる危険性。

AIが人間の仕事を奪い、多くの人が失業する現実が起こる危険性。

AIによって人類そのものが滅亡することになる危険性。

ヒントン博士がノーベル物理学賞を受賞したのは、このようにAI人工知能の持つ危険性を発言したからだと言われています。

実際、博士はノーベル賞受賞のインタビューで次のように言いました。

「私はやってはいけないことをしてしまった」。

原爆の父と呼ばれたオッペンハイマー博士と同じことをいいました。

私たちは、このように人間がコントロールできないものが作り出された時代と世界に生きているのです。

その私たちにできることは何か、その世界をどのように生きるのかです。

それを先ほど歌った賛美歌368番の歌詞が教えてくれています。

分断しようとする力に負けるのではなく、お互いが相手を認め合い、違いを受け入れ合いながら誰もが生きていることに喜びを感じるような世界を作ることに、わたしたちに神が与えて下さった力や才能を使っていくことです。

それを新しい年と3学期を始めるにあたり、心にしっかり刻みたいと願います。

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