清和女子中高等学校。創立113年の高知県の私立女子校。キリスト教主義の中高一貫校です。
2026/04/14 NEW
聖書 使徒言行録 9章1~7節
小説:『仏果を得ず』より
『仏果を得ず』という小説があります。
仏果というのは仏教の言葉で「悟り」、ある境地に達することです。
それを得ていないというのですから、ダメなのかと思うのですがそうではありません。
仏果を得ずとは前向きにとらえると、人間は学び続ける存在だということです。
主人公の健(たける)は芸名「健太夫」という文楽の浄瑠璃語りです。
健は笹本銀太夫という人間国宝の元で修業を積んでいる30歳の若手です。
彼が文楽と出会ったのは高校の修学旅行でした。
4泊5日のスケジュールの中に文楽鑑賞が組み込まれていましたが興味がないので始まる前から寝ていました。
しかし突然誰かに石をぶつけられたような気がして目が覚めます。
これが健の文楽との出会い、そして、その後の人生へのスタートとなりました。
高校生3年生中学3年生がしなければならないことに進路を決めることがあります。
進路を決めるというのは、どの高校、大学に進学するのか、どの専門学校に入るのか、なんという会社に就職するかという、所属先を決めることだけではありません。
どのような生き方をするかを、自分は何を大切に生きていくのかということを、あらためて考えることです。
それが進路を決めるという本当の意味です。
どのような生き方をするのかを悩むそこに、時として神は誰かの言葉を通して、誰かの行為を通して道を拓いて下さるのです。
清和の生徒になったということ、そして学ぶということは、それを前もって知った学校生活を過ごすことができるということです。
実に幸せな時間を過ごさせてもらっているのです。
そのことに気づくなら、今日の一日が希望に満ちたものになります。
