学校生活

学校行事

 年間計画表に載っている行事はすべて「礼拝で始まり礼拝で終わり」ます。他の学校は入学式・始業式・終業式・卒業式などのように式の形をとりますが、清和はすべて礼拝でもってそれぞれの時を過ごします。それはその時を迎えることができたのが、そこに神の意志と恵みがあると考えるからです。その恵みに感謝するのが、入学礼拝・卒業礼拝となるのです。体育大会や清和RUN、修学旅行などもまた礼拝から始めます。
 清和にとって行事は内面的成長を実現する大切な機会です。それだけに押しつけるのではなく、生徒が主体的に取り組むことを大切にします。そのために必要な時間はできる限り多くとります。

  清和は行事に積極的に取り組みます。準備段階から本番までのプロセスと生徒の主体的な取り組みを大切にします。行事は共同作業なので、取り組む過程で生徒同士の考えの違いやスピードの違いなどから、ぶつかり合い悩みが生まれます。それを通して、他者と折り合いをつけて寄り添うことを学び、1人では体験できない共同作業での達成感や喜びを得ることができます。一見無駄に思われる時間が、人間的成長には欠かせないのです。行事にしっかり取り組むことが、毎日の授業に積極的に取り組むエネルギーになります。

 

1.キリスト教教育習慣

新年度が始まり、最初の1週間をキリスト教教育週間として過ごします。朝の礼拝を校長先生が担当します。新入生は初めて触れるキリスト教について知ると共に、2年生、3年生は、新しい学年になり、改めてキリスト教学校で学ぶことについて聖書を通して覚える時でもあります。キリスト教がわたしたちに求める生き方はどのようなものなのか。祈りとは、祈ることとは、どういうことなのか。聖書はなぜ書かれ、世界のベストセラーとなって、現在にまで読み継がれているのか。礼拝はなんのために毎朝全校で集まり、行うのか。これらのことを朝の礼拝を通して聞き、また考えます。新しい発見や思いがけない言葉にハッとさせられたり、自分の中でもやもやしていたものが、そのままでよいのだと思わされたりと、それぞれ新しい1年を始めるにあたり、心新たにする1週間です。

2.学校美化作業

清和の正門前には大きなソテツの木があります。チャペル前にはツツジの生垣があり、4月、5月には美しく咲きます。中庭の藤棚は春先、美しい藤色に心癒されます。桜の花びら、新芽の美しさ、目に鮮やかな緑。心癒されるひとときをくれる、チャペル前や中庭の植物は、植物ですからもちろん成長します。そのままにしていると、正門前もチャペル前も中庭も、ジャングルに。ということで、植物の成長の勢いのある6月と8月に美化作業を行っています。これは、保護者のみなさまと教職員とが、それぞれの場所を手分けして、草刈り、草取りなどの整備をする日です。土曜日の午前中にみなで集まり、熱中症対策に休憩を取りながら、作業をします。家庭での様子、学校での様子、いろいろなお話を保護者の方、担任が話すことができ、お互いに生徒の家庭での様子や、家庭では見せない学校での気遣いや思いやり、成長を聞くことになるひとときでもあります。爽やかになったチャペル前、中庭を見て、生徒たちはすっきりとした気持ちで、また学校生活を送ることができます

3.学校記念日礼拝

清和学園では6月12日に学校記念日礼拝を行います。それぞれの学校には「創立記念日」というものが設けられていますが、清和では「学校記念日」として礼拝を行います。創立者のダウド先生が、聖書のテモテへの手紙(Ⅰ)6章12節を大切に、高知の地に遣わされ、二人の少女を引き取り教育にあたったことを覚え、この日を学校記念日とされたと言われています。この日には、賛美礼拝でハンドベル、アンサンブルなども演奏を行い、学校の歴史を紙芝居で見て、キリスト教学校で学ぶ意味について考えるお話を聞く1日となります。1901年からここまでの歩みを振り返るとき、今日この日が与えられていることに感謝の思いを大きくすることとなります。

4.高校夏期プログラム

清和では、7月前半に1学期の期末試験を行います。その後、終業礼拝までは少し時間が空きます。このような期間、家庭学習や補習などを行う学校もありますが、清和では「夏季プログラム」を行っています。これはその時々に応じた、それぞれに必要な事柄に取り組む期間です。高校生は、それぞれの学年で学びを深めつつ、自らの生き方や社会で取り上げられている事柄についての理解、更には高校卒業後の進路について考える時を持ちます。実際に大学を訪ね1日過ごしたり、高校3年生は近づいてくる受験に対しての準備を進めたりと、この夏に体験するべきことを行います。2日もしくは3日、と期間は年ごとに異なりますが、今年の夏も、よい学びの時が用意されます。

5. 中学研修旅行

中学の研修旅行の行き先は、九州・長崎です。長崎は、広島と共に、世界で唯一核爆弾が人間に対して使用された場所、そして古いキリスト教について学ぶことができる場所です。新幹線とバスを乗り継いで、長崎入りすると浦上天主堂、如己堂、平和資料館、平和公園とどこを見ても「観光地」に行き当たります。「観光地」ですが、それは平和について学ぶことができる場所です。浦上天主堂には被爆マリア像があります。熱線と爆風で焼け、目は解け落ちましたが、その姿はその当時のカトリックの方々に生きる希望を与えたことでしょう。平和資料館では、多くの展示物から、実際に原爆が落とされたこと、多くの命が失われたこと、命が助かっても厳しい現実の中を生きなければならない人々が多くいたことを学びます。そして、もう1つ。世界文化遺産にも登録された潜伏キリシタン関連遺産の見学にも行きます。信仰を取るか、命を取るか。究極の選択を迫られたとき、その人々はどう生き抜いたのでしょうか。「平和」を考えることは、生きることを考えることでもあります。当時の人々がどのように生き、今わたしたちが生かされている意味は何かをしっかりと考える3日間となります。

6.特別修養会(チャペルディ)

秋には特別修養会を行います。教会の牧師先生や社会的な福祉活動に従事している方、音楽家の方などをゲストに迎え、キリスト教学校で学ぶことについて、今を活かされていることについて考える時を持ちます。講演の内容はそれぞれのゲストによって変わりますが、1つ変わらないことは「知ること」の大切さを覚える、そして「平和を創りだす者になる」ということです。知ることによって、その事柄に対しての理解や興味、自分自身が持っていた考え方を見つめる時が与えられます。次に自分ができることは何か、自分がこれから向き合わなければならない課題は何か、を考えることを考えることで、日々の学びを通して感じてきたことが1つにつながる瞬間でもあります。このような時間が与えられている修養会は、大人にも子どもにも必要な時間であると思わされます。

 
7.高校研修旅行

清和の研修旅行は1月後半に予定しています。清和の行事の1つ1つは、すべて学びを大切にしています。ふだん過ごしている自宅を離れ、1つの屋根の下に学年全員が集まり、4泊5日の時を過ごします。高知ではなかなか体験することができない雪山でのスキー研修。そして、平和について、実際に遺されている物を見て、お話を聞き、学ぶときを持ちます。戦争当時、日本の軍部の中枢、天皇の御座所を含め、長野県松代市に移動させるという計画がありました。固い岩盤を人力で掘り進めた場所を実際に見学します。人の手で掘ったとは思えない長さと広さを前に、戦争を続けるために人の命がいかに軽く扱われていたのかを思い知らされる時となります。また、戦没画学生慰霊美術館「無言館」を訪ね、遺された絵画、手紙、遺品を前に、戦争のためにどれほど多くの悲しみがあったのか、本人の情熱を通し、遺された遺族の思いに触れます。「平和」と簡単に口にすることができることがどれほど恵まれた環境なのかを実感する5日間となります。そして、高知に帰り着いて、家族に会えた時のホッとした表情やちょっと誇らしげな様子に、それぞれの成長を感じることになります。

 
8.高校卒業礼拝

清和は何をするにも礼拝です。卒業についても、その卒業の時を感謝して礼拝を行います。賛美歌を歌い、聖書の言葉を聞き、入学礼拝の時に聖書と賛美歌を校長先生から受け取りましたが、卒業礼拝では、はなむけの言葉を受け取ります。それぞれの3年間の歩みについて、そしてこれからの進路について、短い言葉の中に一人ひとりの3年間の歩みが凝縮されます。キャンドルサービスでは、清和で学んだことを胸にこれからの人生を一人ひとり大切に生きてもらいたいとメッセージを聞き、賛美歌「Don‘t be Afraid」を歌います。礼拝に始まり、礼拝に終わる。一番清和らしいひとときであるかもしれません。この礼拝をもって、清和での学びの時を終え、一人ひとり異なる進路へと歩みだします。「心の清い人々は、幸いである、その人たちは神を見る。平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」の聖書の箇所から名前が付けられた清和学園です。卒業する一人ひとりに、これからも神さまのお支えとお導きがありますようにと祈る1日です。

 
9.中学卒業礼拝

清和の学びは、基礎・基本を大切にしています。高校の学習を先取りして、ということはしません。その基礎・基本を大切に一人ひとりの進路実現をサポートしていきます。その学びを終える時が、この卒業礼拝です。清和は何をするにも礼拝です。3年間の義務教育期間を終え、次のステージへと新しい一歩を踏み出します。3年間で体も心も成長した姿は、新しい進路への不安もありながらも頼もしく見えます。みなさんのこれからが実り多い人生となるよう教職員一同祈る時となります。

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