礼拝の話

2020/06/01 

6月1日(月)聖書 マタイによる福音書 5章8~9節 校長 小西二巳夫

ほめ言葉、というものがあります。

スポーツのエース○○、世界的な業績をあげた人に贈られるノーベル賞があります。

これらも間違いなくその分野の最高のほめ言葉です。

ノーベル平和賞はマザーテレサ、マララ・ユスフザイさんなどが受賞しています。

ノーベル平和賞は国際紛争の調停、軍縮、腎減など世界平和の実現に貢献した個人と団体に授与されるものですから、ノーベル平和賞受賞者を呼ばれるのは人間として最高のほめ言葉といえます。

それを別の言葉でほめているのが、今日の聖書の箇所マタイによる福音書5章9節です。

「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる」。

神の子にふさわし人とはどのような人でしょうか。

インドのカルカッタで路上で死んでいく人のための施設「死を待つ人々の家」を作ったマザーテレサ、命の危険にさらされながらも女性の教育の必要性や平和を訴え続けているマララさん。

マザーテレサやマララさんのような平和のために働きたいと憧れる人は多くいます。

でもみんなが2人のような働きができるかというと、それは無理でしょう。

そうすると神の子とのほめ言葉をかけられる人もほとんどいないことになります。

聖書はそんな難しいことを私たちに求めているのでしょうか。

平和を作り出すというのはそんなに難しいことなのでしょうか。

心の病になって長い間入院していたAさんという人がいました。

クリスチャンのAさんには「死んだときに、あの人は神の子だったといってもらいたい」という夢がありました。

Aさんは自分の人生を次のように表現されました。

「私にもやりたいことがありました。でもあきらめました。私は私の都合ではなく、神さまの都合で考えるようになりました」。

しばらくしてAさんはガンで亡くなり、葬儀が終わった時に2人の看護師さんが牧師さんに言いました。

「Aさんのいるところは平和でした。Aさんは自分の都合をいわない人でした。入院患者が言い争っている時やケンカの時にAさんが寝ているベッドを持っていきます。そうすると争いが静まりました。Aさんは神の子だったんですね」。

牧師さんはその言葉を聴いて、平和とは何か、神の子とは何かがわかりました。

Aさんの人生はマザーテレサと変わらないということです。

「世界平和のために私たちはどんなことをしたらよいですか」という質問をされたマザーテレサは「家に帰って家族を愛してあげてください」と答えました。

身近な人を愛し、大切にする人をイエスは「神の子」と最高のほめ言葉で呼んだのです。

そこから平和が作られていくということです。

そして私たちも「神の子」と最高のほめ言葉で呼んでもらえる一人ひとりなのです。

そう考えると、新たな生きる勇気とエネルギーが湧いてきます。

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