礼拝の話

2024/04/19 

4月16日(火)キリスト教教育週間② 聖書 創世記 4章6~7節 / ローマの信徒への手紙 3章9~18節 校長 小西二巳夫

ウクライナが隣国ロシアから攻撃を受けて2年2ヶ月が過ぎようとしています。

ウクライナは昔から多民族国家でした。言葉や習慣が違う民族が同じ場所で生活してきました。

違いをたくさん持っている相手と一緒に生活する時に、その違いを批判したりバカにしたりしたら、間違いなく争いになります。

そこでお互いの違いを認め合うことで平和に過ごそうと考えたのです。

その気持ちを込めたのが青と黄の国旗になったのです。

ところがウクライナの平和への願いは2年2ヵ月前に始まったロシアの軍事侵攻、戦争によって破られてしまいました。

戦争は絶対的に悪いことです、正しいことはありません。

けれどロシアが戦争を始める時、プーチン大統領は言いました。

「自分たちは正しい、そしてこの攻撃は平和を守るためだ、正義の戦いだ」。

そして今も戦争を続けるロシアと、そして守る側のウクライナも、正しいのは自分たちであって、相手が間違っていると主張し合っています。

こうした状況を端的に表現するのがシンガーソングライターの中島みゆきの「ノーバディ イズ ライト」です。

中島さんは北海道の帯広というところで生まれ育った人ですが、札幌にある藤女子大学というキリスト教大学に入学をしています。

キリスト教の大学では清和と同じように必ず聖書の授業があります。

そこで聖書の言葉に出会ったと想像できます。

ローマの信徒への手紙3章の9節から始まるパウロの言葉の見出しは、「正しいものは一人もいない」です。

「ノーバディ イズ ライト」そのままです。

もう一つ読んでもらった旧約聖書4章6~7節に書かれているのは、人間は不完全だと言うことです。

間違いをおかすと言うことです。

人間には絶対はないと言うことです。

ある意味人間は救いがたい存在だと言うことです。

それにもかかわらず助けられ生かされているのはなぜでしょうか。

ラグビーにノーサイドという用語があります。

これは試合の終わり合図の笛が鳴ったら、それまで戦っていた相手を大切な仲間として受け入れるという考え方です。

そこでイエスはすべての戦いをやめてノーサイドの生き方をすることを命じたのです。

ノーサイドの笛は、自分が十字架にかかって身代わりに死ぬことだと言われたのです。

今戦争を続けている国の人たちにも、イエスのノーサイドの笛の音は聞こえているはずです。

清和に学び働く私たちにできることの1つに、敵対し合い、命や人権や人格を奪い合っている国と人々が、イエスのノーサイドの宣言を受け入れるように祈ることです。

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