礼拝の話

2019/07/12 

7月12日(金)聖書:マタイによる福音書7章12節 国語科 古口

オーストリア出身の心理学者でアルフレッド・アドラーという人がいます。
「アドラー心理学」という心理学体系の創始者です。
心理学を知るにつれて思うことがあります。
それは、「聖書はこれが分かっていて書かれているな」ということです。
聖書の言葉は、経験や知識の豊富な人間が長い時間をかけてやっとたどり着いたようなことも、すべて分かっていて書かれているなと思います。
今日の聖書箇所には「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」とありました。
これは黄金律と呼ばれる、とても有名な聖書の言葉です。
私はこの言葉をずっと、自分を犠牲にしたり、自分を控えたり抑えたりすることを勧めている言葉だと思っていました。
でもアドラーの言葉と合わせて考えると、誰かのために何かをするということは他者に貢献するということであり、それが「自分もしてもらいたい」と思うことならばなおさら、そこから得られる貢献感は確実にあるわけです。
つまり、「してもらいたいと思うことを人にする」という行動は「自分に価値がある」と強く実感できる行動であり、それによって自分を認めることだができ、変わりたい自分になるという目的を見つけることができるのです。
今日読んでもらった箇所は、「求めなさい、そうすれば与えられる」という言葉から始まるまとまりですが、ここでイエスが伝えたかったことは「自分を大切にしていい、なぜなら天の父が誰よりもあなたを大切に思っているから。
だからこそ自分の行動でいまの自分を作っていけばいい」ということだと思います。
そのヒントとして「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」という言葉をくれたのだと思います。
今日一日の人との関わりの中で、この言葉を生かしていけたらいいなと思います。

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