礼拝の話

2019/12/12 

12月11日(水)聖書:イザヤ書 43章4節 音楽科 三浦

中村哲という日本人医師の死が全世界に衝撃を与え、世界中からその死を悼む声が寄せられています。

中村先生は病気にかかる背景には、慢性の食糧不足や栄養失調があり、その解消のために医療以上に、砂漠化した土地の農地回復のため、灌漑事業、水をひくための活動をしていました。

これらの働きを通して、まさに命がけでアフガニスタンの人々と共に歩んだ先生の今回の死は、本当に大きな衝撃として世界中を駆け巡っています。

私たちが、中村先生の死から考えたいことは、生きるとは何か、生かされているとは何か、今ある現実を受け止めつつ希望をもって生きるとはどういうことか、ということではないかと思います。

ここにいる私たちは、中村先生のような活動ができるかどうかはわかりませんが、先生自身はご自分が何か大きなことをやって、という思いでお働きになってきたのではないのだと思います。

本当にそこで必要としているものは何なのか、現地のそこで生きる方々と一緒になって、できることを精一杯続けてこられた、そのことが今、世界中で話されているのだと思います。

小さく弱い存在の私たちです。

チャペルクリスマスという行事を前にして、自分の役割に自信がなくなったり、別に自分がやらなくても変わりはいると思ってしまったり、何か理由をつけてやらないで済む方法はないかと思ってしまうこともあるのではないでしょうか。

しかし、小さく弱い自分自身をどう用いて1つのものを作り上げていくか、ということを一人ひとりが考えることで、新しい自分が見えてくるのだと思います。

残りの3日間しっかりと練習をして土曜日の本番を迎えることで、思いもかけない自分に出会うかもしれません。

そんな経験を積み重ねていくことで、生かされていることがわかっていくのではないでしょうか。

できないと思っていたこと、無理だとあきらめていたこと、やりたくないと思っていたこと、やらずに済めばどんなに楽かと思ったこと、これらのすべての経験がこれからの私たちを作っていきます。

人は生きている限り、学び続け、何かに向かって1つ1つ歩んでいくのだと思います。

それが、結果に結びつかないこともあるでしょう。

でも、歩んできた時間、学んだことは確実に自分自身の中で蓄積されていきます。

そのことが、いつの日か、あぁ、あの経験はこの時のためだった、と思う時があります。

一人ひとりの力を十分に合わせて、今年のチャペルクリスマスを作り上げていきましょう。

誰でもないあなたが必要だ、と聖書はいいます。

「私の目にあなたは価高く、尊い」

この言葉に今日1日も支えられ、お互いに力を合わせて過ごしましょう。

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