礼拝の話

2024/02/02 

1月17日(水) 聖書 ヨハネによる福音書 6章5~13節 日本キリスト教団 高知教会 松浦子基牧師

能登半島地震発生から約2週間が経過しました。

私の妻の親戚が能登半島の珠洲市におり、今回の地震によって家が半壊し、現在も避難所生活を続けています。

親戚はイカ釣り漁船を生業としているのですが、珠洲市にある港も地震の被害を受けていて、現段階では復興する見通しが全くない状況です。

被災された方の日常が一日でも早く、戻ってくることが出来るように、祈りたいと思います。

今日の聖書個所では、イエスさまが空腹になった5000人の群衆に5つのパンと2匹の魚から食べ物を分け与えて、全ての人の空腹を満たすという話が書かれています

実際にイエスさまが、5つのパンと2匹の魚を増やしたのか、というとそうではないでしょう。

でもこの少年が自分の持っていたものを差し出したように、きっとイエスさまのお話を聞きに来ていた人々は、それぞれが持っていたものを互いに分け合ってその空腹を満たしていったのだと思います。

イエスさまの祈りの言葉によって、大勢の人たちの気持ちがそう動いた、これは自分の分と隠し持つのではなく、共に分け合いたいと考えるようになったのです。

この時、群衆は実際にイエスさまのこの奇跡を通して、空腹が満たされるという経験をしました。

この事を通して、イエスさまは人々の心を満たす言葉を語るだけではなく、実際に生きる上で必要なものをも与えてくださるお方であることが示されています。

さらに、イエス様が取り分けられた5つのパンと2匹の魚が、一人の少年がささげたものであるという点に注目したいと思います。

この時代における子どもは、大人と比べて価値のない存在だと思われていました。

今日の話の中でも、群衆の数は成人した男性5000人と言われている通り、この少年は数にも数えられないような存在だったという事です。

しかし、少年は自分が持っていた精一杯のものイエスさまなら何とかしてくれると、信じてささげることが出来たのです。

能登半島地震で被災をして、今日を生きることに困難を覚えている人たちに、今十分生きるために必要なものを持ち合わせている私たちが、祈りを持ってそれを差し出すのなら、救援募金等に積極的に参加するなら、それは5000人の奇跡ではなくそれよりもはるかに大きな奇跡を見ることになるわけです。

イエスは高知に生きる私たちに今日の場面に登場する一人の少年のように、イエスの奇跡に参加できるということです。

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