礼拝の話

2022/11/09 

11月4日(金) 聖書 マルコによる福音書 7章20~23節 日本キリスト改革派 山田教会 高内信嗣牧師

本日、11月4日はユネスコ憲章記念日です。

ユネスコとは、国際連合教育科学文化機関の略語で、国連の専門機関です。

世界の自然遺産や文化遺産を保護することはユネスコの主な働きの一つですが、世界遺産だけではなく、教育・科学・文化を通して世界中の人々が分かりあい、平和を持続する社会をつくるための活動をしています。

ユネスコ憲章の前文にこのような言葉があります。

「戦争は人の心の中で生れるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」。

戦争の悲劇を繰り返さないという思いがこの文言に込められています。

2022年は、「戦争」について深く考えさせられている年です。

2月24日からロシア軍のウクライナ侵攻が始まり、8か月以上、戦争が続いています。

多くの命が失われています。

遠く離れていたとしても、私たちは戦争の怖さを実感したのではないでしょうか。

このユネスコ憲章の全文から教えられることは、戦争の悲劇は、人間の心によって生まれるということです。

戦争は人間が生み出すことだということは、私たちと関係のないことではありません。

今日、読んでいただいた御言葉では、イエスは人の心の中に目を向けさせます。

人の心の中から様々な悪の思い、殺意、悪意、悪口などが出てきます。

ユネスコ憲章の前文と重なるように、私たち一人ひとりの心は、戦争を生み出す思いを持っているということですが、「人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」と言われています。

私たちの心は、平和のとりでを築くことができるのです。

イエスは聖書の中で「平和を実現する人々は幸いである」とおっしゃいました。

聖書によれば、私たちには平和のとりでを築く役割が与えられているということです。

聖書が語る「平和」の概念は、単なる戦争がないということ、また単純に人々が穏やかに生きていくということを意味していません。

もっと「人格的」な意味が込められています。

人格的というのは「神と私」の関係、そして「私と友達」、「人間と人間」の関係です。

その間に愛と思いやりの関係が成り立っているということです。

そうであるならば、「平和のとりで」というのは私たちが「愛」を持つことに他なりません。

世界で戦争が起こり、争いが終わらない中だからこそ、私たちの役割があります。

私たち一人ひとり愛をもち、他者のことを分かりあいたいと思います。

今日一日、私たちの関係において必ず愛が生まれるはずです。

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