礼拝の話

2023/03/22 

3月14日(火) 聖書 詩編 23編4節 社会科 山脇

黄色い菜の花が咲き誇っているのを見ると、春が近づいたと実感します。

先週土曜日、3月11日、東日本大震災から12年となったこの日、改めて環境の変化ということを考えさせられました。

想定を超える津波による被害は、連日テレビやネットを通して伝えられ、津波によって起きた福島第一原発の事故もリアルタイムで報じられました。

想定を超える地震と、それに伴う津波により、多くの人が故郷を離れざるを得ない状況が生れました。

それまでの日常が一瞬に崩れ、今まで住んでいた家を失い、学校にも通えず、仕事もままならない、そのような状況が生れました。

南海トラフ地震が予想される高知県において、津波対策に修正が加えられたのは、この12年前の東日本大震災がきっかけです。

太平洋に面している高知県はそれまでも独自の津波対策を行っていましたが、東日本大震災後はその想定を修正し、新たな想定に基づいて津波対策を立てることになりました。

それまでの津波被害をゼロにする、という対策から、津波被害を遅らせる、減らす、減災へと方針が転換されました。

それは、どんなに高い堤防をたてても、自然の力はそれをはるかに凌ぐことが東日本大震災で分かったからです。

地震だけでなく、豪雨災害など、自然災害によって私たちの日常は一瞬のうちに変わってしまうのです。

そのような自然災害以外にも、私たちの環境を大きく変えるものはたくさんあります。

昨年2月24日から始まったロシアによるウクライナ侵攻もその一つです。

人為的に起こる戦争も、単に時期的な環境の変化とは違い、想像を絶する環境の変化です。

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって1年、この間、多くの人が犠牲となっていることは皆さんもニュースで知っていることと思います。

私たちは今、学校に登校し、日常の生活を送ることができていますが、今この時も、環境の変化によって日常を奪われた人々が日本に、そして世界各地にいることを心に留めたいと思います。

今週、卒業を迎える中学3年生の皆さんは、そのような大きな変化の中でこの中学生活を送ってきたといえます。

この3年間は、誰もが想像も予想もできない、そんな3年間だったと思います。

そのような中でも、皆さんは創意工夫をしながら中学生活を送ってきました。

やりたいことが出来なかったことへの不満はあったことと思います。

しかし、制限された中でも皆さんは出来ることは何かを考え実行してきました。

そのような経験は今まで誰も出来なかった、貴重な経験なのかもしれません。

そしてその経験は、4月から始まる高校生活にもきっと活かされることと思います。

今日の聖書箇所には、どのような時にでも神が共に歩まれることを約束しています。

23編1節には「主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない」とあります。

私たちに必要なものを神は与えてくださると聖書は言います。

そのうえで、死の陰の谷を行くような困難な時でも神が共にいてくださること、神の鞭と杖が私を力づけてくださると約束しています。

私たちの環境は日々変化を繰り返します。

特に大きな環境の変化を前にすると、私たちの心は大きく揺れ動き、時には不安な気持ちが膨れあがることもあります。

しかし、そのような時にも神がともに歩み、私たちを励まし、私たちの進む道を備えてくださることを心に留めて、祈りつつ日々の生活を送っていきたいと思います。

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