礼拝の話

2023/05/02 

4月28日(金) 聖書 ヤコブの手紙 1章19~21節 理科 岡村

喜怒哀楽などの感情は、脳の大脳辺縁系と呼ばれる領域から来るものです。

特に大脳辺縁系の扁桃体は、体を危険から守るために瞬時に色々と判断します。

一瞬にして、体全体を感情という方法で守ります。

ある日のことです。

休みの日に娘と出かける約束をしていたのですが、急な仕事で行けなくなり、そのことを娘に伝えると、「嘘つき!!」と怒られました。

娘は何日も前から私との約束を楽しみにしていました。

それが当日になってキャンセルになったことで、寂しさを感じ、怒りに変換しました。

娘は寂しいという自分の気持ちに向き合うことに辛さを感じ、向き合えなかったからです。

私たちは、マイナスの感情と正面から向き合うにはエネルギーが必要です。

なので、すぐさま「怒り」という感情への切り替えを図り、自分がダメージを負わなくて済むように、心を守っているのです。

相手がこうするべきだったのにしなかった、相手のこういうところがよくなかった、と相手を批判することで、自分へダメージを減らします。

しかし、自分へのダメージを減らしたとしても、元々の「寂しい」といった一次感情を無視しているので解決にはなっていません。

では、どのようにすれば解決へ向かうのでしょう。

どのようにしてこの怒りと向き合うべきでしょう。

1つは祈るということです。

祈ることは神との対話であり、お互い相手のことを認め、受け入れ合うことが必要です。

それがキリスト教の祈りです。

怒りが湧いたとき、お祈りできたら落ち着いて考えることができます。

そこで、怒っている娘の立場に立って祈るなら、どんな言葉になるのか考えてみました。

「神さま、ママにイライラしています。ママが私との約束を破ったからです。仕事なのはわかっているけれど腹が立ちます。でも腹が立つけど、本当はそれよりもとても悲しい気持ちです。寂しいです。一緒にお出かけできなくてさみしいです。だから次はママと一緒にお出かけできたら嬉しいです。その機会を与えてください」。

怒りそうになったときは、祈ることで、自分の中に「怒り」に感情があることを認めることができ、「なぜ自分は怒っているのか」と考えることで、自分の本来の感情ときちんと向き合うことができます。

そのうえで、相手に目を向けるのではなく、自分に目を向けるようにします。

その自分を受け止め、自分の本来の気持ちを素直に伝えることができたら、よい人間関係を築いていくことができると思います。

清和は、この祈りを当たり前にできる学校です。

この時間を大切に、みなさんと一緒に成長していけることを願っています。

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