清和女子中高等学校。創立113年の高知県の私立女子校。キリスト教主義の中高一貫校です。
2023/07/04
1年4か月前、ロシアの一方的な侵攻により、ウクライナ全土での戦争が始まりました。
ウクライナという国は、その歴史を見ると、とても長い間、さまざまな侵略の歴史を抱えている国でもあります。
その中で、1991年8月224日に独立を宣言し、今のウクライナという国になりました。
ロシアとウクライナの戦争は終わる気配がありません。
プーチン大統領は侵攻をやめる気配はありませんし、ゼレンスキー大統領も自国を守るための戦闘を続ける覚悟を全世界に伝え続けています。
学園祭を終えたわたしたちは、このことについて、「本当の平和を作り出す」ことについて、何を考え続けなければならないのでしょうか。
ちょうど学園祭の前日、6月23日は沖縄慰霊の日でした。
沖縄の平和の礎には、世界中の平和を願い、国籍や軍人、民間人の区別なく、沖縄戦で亡くなられたすべての人々の名前が刻まれています。
毎年、その碑を前に、涙する人、愛おしそうに撫でる人をニュースでみるたびに、本当に平和は続かなければならないと思わされます。
「平和は求め続けなければ、継続することはできない」という言葉をよく聞きます。
平和を願わない人はいないでしょう。
それなのに、なぜ、少しの行き違いや、自分との意見の対立で、すぐに相手を非難したり、批判したり、ということをしてしまうのでしょうか。
このことは、誰のせいとか自分がこう思っているから、ということ以前に、人そのものの弱さを示していることなのだと思います。
わたしたちは本当に弱い存在なのです。
相手を許せなかったり、理解できないと切り捨てたり、逆に、そのようなことを相手にされて悲しい思いをしたり、もういいやと投げやりになったりしてしまう存在です。
そのようなわたしたちに今日の聖書の箇所は、求めよ、といいます。
その求めたものが、どのようなタイミングでわたしたちに与えられるかはわかりません。
でも、求め続けると与えられる、見つかる、開かれる、といいます。
わたしたちが日々、この清和に集められ、礼拝から1日を始め、学ぶのは「平和を作り出す」人となるためです。
自分自身を大切にするように、自分の周りにいる人を大切にすること。
自分とは関わりがないと思うことが、自分にも関わることであることを自覚すること。
わたしたちは今与えられている命を十分に使う必要があるということ。
これらのことをしっかりと考えられる一人ひとりとして生きたいと思います。