礼拝の話

2023/07/04 

6月28日(水) 聖書 創世記 32章28~29節 日本キリスト教団 高知東教会 益敏牧師

今日の聖書の箇所にはヤコブと言う人が出てきます。

ヤコブは生まれる時から、双子のお兄さんのかかとをつかんで出てきたそうです。

何度も兄をだまし、父親までだまし、神さまの祝福をお兄さんから奪い取って自分のものにした人物です。

殺されるのを恐れたヤコブは遠い母の兄の家に逃げていき、そこで20年の時を過ごしました。

たったひとりで叔父の家に来たヤコブでしたが、20年の間に家族も家畜も財産も、たくさん持つ人になっていました。

その時、ヤコブは、神さまから故郷に帰るようにと命じられます。

この川を渡ればもうすぐ故郷だという所まで帰って来て、ヤコブは、この川の手前でうずくまっていました。

兄が自分を許していないのではないかと思ったからです。

兄をなだめるために、召し使いに贈り物を届けさせ、家族も家畜も半々に分けて、一度にすべてを失わないようにする工夫もしました。

そして、川の向こうにみんなを渡らせ、あとはヤコブが渡るだけになりましたが、それでもヤコブは、どうしても川を渡れないでいました。

夜が更け、あたりが暗闇に閉ざされたその時、ヤコブは誰かと取っ組み合いを始めました。

相手がもう夜が明けるから離せ、と言ってもヤコブは離さず、ヤコブは一晩中「祝福してくださるまでは離しません」と言って、相手にしがみついていました。

ヤコブは、腿を打たれて立てないほどに足を痛めていましたが、それでも手を離しません。

とうとう相手「あなたは、神と人と争って勝った」と言いました。

ヤコブが格闘した相手は、自分のことを神だと言いました。

私たちは取っ組み合いをして人に勝つことはありますが、神さまに勝つことができるでしょうか。

到底できないことですが、神さまは「あなたは、神と人と争って勝った」と言いました。

そして、ヤコブは新しい名前をいただきました。

「イスラエル」です。

「ヤコブ」という名前には「つかみ取る、出し抜く」という意味がありますが、「イスラエル」と言う名前には「神が支配する」という意味があります。

ヤコブは死を恐れて、ひたすら神さまにしがみついて助けを求め、神さまはそのヤコブに負けてくださり、ヤコブをご自分の支配の許に置いてくださいました。

夜が明け、イスラエルは、川を渡ります。

イスラエルですから、もう自分の力に頼ることはしません。

神さまの祝福の中、光の中を、みんなの先頭に立って進みます。

私たちも、神さまに助けを求め続けて、神さまの祝福をいただくイスラエルとされ、光の中を進ませていただきます。

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