礼拝の話

2022/09/28 

9月16日(金) 聖書 マタイによる福音書 25章14~18節 保健体育科 山﨑

この暑かった夏、畑や山の草刈りを10回ほど行いました。

草刈りをしなければいけない場所が5か所ほどあるので、1か所につき1時間から1時間半の作業で3回から5回くらいはかかります。

全部の箇所をやり終えるまでに数カ月がかかり、夏場は草がぐんぐん伸びていくので、最後の箇所をやり終える頃には、最初に草刈りをした場所の草は腰の高さまで伸びています。

「せっかく、きれいに刈り取ったのに…もう伸びてきた」と嫌になることもありましたが、毎年やっていくうちに、刈り取りの時期や除草剤の蒔き方など、いろいろなことがわかってくると、嫌になる気持ちは薄らぎ、少し心に余裕が出てきて、仕方ないかと割り切れるようになってきました。

草の効率的な刈り方も自分で工夫してみることが少し楽しくなってきたりもしますし、何よりも作業中は、無心になって行うので、終わった後は疲れもありますが、何かすっきりした気持ちにもなります。

振り返れば、この夏は草刈りばかりだったな…と思うわけですが、同時に1つふと思い出したことがありました。

20歳の時に所属していた研究所の先生から、その研究所の庭の手入れや、屋根の修理などをできるだけ研究員の手で行うように言われたことです。

20代の頃はこのような作業が舞踊とどう関係するのか理解できないままにとりあえずやっている感じでしたが、だんだん作業をしていくうちに、出来上がりをイメージしたり、行程を工夫したりしながら、体を動かして形にしていくことがダンスを創る過程に似ているなと、感じるようになっていきました。

私たちの生活の中で、一見、無駄に思えること、これに何の意味があるのかと思うことはけっこうあると思います。

しかし、いろいろなことを考える過程で、自分なりに工夫することや、そのことにただひたすら集中して取り組むということがきっと将来の生活や仕事に役立つのだと思います。

今日の聖書箇所に出てきたタラントンというのは、タレント「才能」という意味ですが、私はこの聖書箇所を読むとき、単に生まれ持った才能というだけでなく、その人が生きてきた中で身につけた「経験」や「知識」や「知恵」も含めてタラントンなんだと思っています。

自分なりに考えて工夫するためには、それまでに培ってきた経験や知識、知恵を総動員しなければなりませんし、そうすることで1つのことに集中して取り組むこともできるようになると思います。

いよいよ明日、体育大会が行われます。

この9月に入って準備・練習してきたことが、良い形で実を結び、体育大会という行事を通して、皆さんのタラントンがさらに積み上げられることを願っています。

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