礼拝の話

2022/09/02 

9月2日(金) 聖書 マタイによる福音書 11章28~30節 音楽科 三浦

今日は9月2日です。

今から77年前の今日、日本が連合国側の無条件降伏文書に調印したことにより、第二次世界大戦が正式に終結したとされています。

広島への原爆投下の8月6日、長崎に原爆が落とされた8月9日、そして、日本が国として戦争に負けたことを一般の国民に知らせた8月15日。

そのこともあり、8月には戦争や平和について考えることが多いように思います。

その8月だけ戦争や平和について考えたらよいのかと言えば、そうではないでしょう。

ロシアのウクライナへの侵攻を見て私たちは、戦争はある日すぐにでも起こすことができることを知りました。

ロシアという大きな国が起こした戦争なので、世界中で日夜その状況が伝えられていますが、世界を見渡すと戦争、紛争は日々起こっていることがわかります。

その1つが、ミャンマーという国で起こっていることです。

2021年2月1日、軍事クーデターが起こり、そのクーデターに抗議する人々に容赦なく銃弾を浴びせかけました。

多くの若者が命を落とし、軍に拘束され、今も非人道的な扱いを受けて命の危機にあります。

私は8月中旬に神戸の研修会に参加し、その中でミャンマーから日本に来た方の証言を聞きましたが、耳を覆いたくなるような残酷な被害の現実があることを、改めて突き付けられました。

その方は最後に「こうして、この事実を聞いてくれる人がいる、このことを知ろうとしてくれる人がいることが私たちの希望です」とおっしゃいました。

私たちは一人ひとり、それぞれの悩みや葛藤の中で毎日を過ごしています。

その中で、誰も自分のことなどわかってくれないという思いから、何もかも嫌になってしまったり、もうどうしようもないと行き詰まったりすることもあります。

でも、その時に、その自分の重荷を一緒に負ってくれる人がいると思える時に、私たちは次への一歩を歩むことができるのだと思います。

今朝の聖書の箇所には「疲れた者、重荷を負う者は私のもとに来なさい。休ませてあげよう」とあります。

わたしたちは日々疲れます。

今日もやっと学校に来た、という人も多いでしょう。

毎日をるんるんと過ごせるなんて夢のまた夢、と思うこともあります。

でも、学校に来ることで見える景色があるように思います。

学校に来る道の中から、学校生活の中から、「絶対にこうだ!!」と思い込んでいたところから、「あれ?こんな考え方もあるのか」ということもあるでしょう。

その1つ1つにていねいに向き合うことでわたしたちは日々成長していくのだと思います。

走り続ける必要はありません。

一人ひとりに必要なテンポ、スピードがあります。

時には、周りのテンポに合わせないといけないこともあります。

その1つ1つのバランスを取っていくことが、この学校生活で学ぶことの1つだと思います。

希望というものは、何かがはっきりわかっているからある、というものではないと思っています。

うまくいかない現実の中で、もうだめかもしれないと思う現実の中で、でも、そうではない何かがあるかもしれないと思って考え続けることが、希望につながるのだと思います。

この2学期、新しい1日1日を大切に歩んでいきたいと思います。

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