礼拝の話

2020/11/04 

11月4日(水)聖書 詩編46編 1~4節 日本キリスト改革派 高知教会 小澤寿輔牧師

「人生、山あり谷あり」私たちの人生は、いつも楽しいことばかり、というわけではありません。

病気になったり、不慮の事故に見舞われたり、大切なものを失ったり、人に誤解されたり、大きな失敗をしてしまったり、苦しいこと、辛いこと、悲しいこと、大地震や洪水に見舞われることもあります。

絶体絶命の危機にさらされて、絶望することもあるかもしれません。

皆さんは、どのような、「人生の避けどころ」を持っているでしょうか。

「避けどころ」とは、「心の拠り所」と言っても良いかもしれません。

好きなことで気分を紛らわせ、困難と向き合うことを避けようとする、あるいは、外に出かけてパーっと遊んで、自分の失敗や、行き詰まりや、目の前の問題を忘れようとするでしょうか。

それとも、家出をして、困難から逃げようとするでしょうか。

しかし、それらは、どれも、正しい「避けどころ」ではありません。

それらは、「その場しのぎ」になっても、決して「本当の解決」とはなりません。

では、苦しみのとき、どうしたらよいのでしょうか。

どうぞ今日の御言葉を思い出してください。

「神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。」(詩編46編2節)

これは、「天と地を創造された唯一まことの神、愛と恵みに満ちておられる神は、ご自身のもとに逃げ込んで来る人を決して見捨てることはない」という告白です。

聖書の言葉によって支えられたという人は、世の中に多くいます。

今朝の詩編46編の御言葉に見られる、神への揺るがない信仰によって支えられ、励まされたと言う人に宗教改革者として知られる、マルティン・ルターがいます。

「宗教改革」というのは、今から503年前の1517年10月31日に、ドイツのマルティン・ルターが、聖書の教えから離れてしまった当時の教会を、聖書に忠実な教会に立ち返らせようとして抗議文を教会の扉に打ち付けたことから始まったと言われています。

それがきっかけで、ルターは、ドイツの皇帝とローマ法王から弾圧を受け、教会という自分の拠り所を追い出され、宗教裁判にかけられ、人生で最大と言えるような危機にさらされてしまいました。

ときには、命の危険を感じることもあったかもしれません。

そのような困難な日々の中で、ルターは、詩編46編をもとにして自ら讃美歌を作詞作曲しました。

それが、讃美歌21の377番「神は我が砦」です。

宗教裁判に呼び出されたときにも、ルターはこの讃美歌を大声で歌い、毅然とした態度でその不利な裁判に向かったそうです。

そして、マルティン・ルターに始まった宗教改革運動のお陰で、後にプロテスタント教会が生まれることになりました。

マルティン・ルターに、揺るがない信仰と、何ものにも屈しない勇気と力を与えたのは、詩編46編の御言葉でした。

この詩編は、皆さんにも、同じ勇気と力を与えてくれると信じます。

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