礼拝の話

2023/10/20 

10月17日(火) 聖書 エフェソの信徒への手紙 2章14~16節 社会科 山脇

今から33年前の1990年10月、世界が驚くような大きな出来事がありました。

それはドイツの統一が実現したという出来事です。

1989年11月に始まったベルリンの壁の崩壊は、民衆が力をあわせて新しい時代、空気、社会を創っていこうとする、象徴的な出来事でした。

それから30年以上が過ぎ、その時に感じた新しい時代の到来はどこにいってしまったのだろうと思ってしまうことがあります。

その時は確かに、世界中の人々が新しい時代の到来を感じていました。

私も高校生ながら、これからは戦争や紛争の無い世界が来るということを、確かにその時感じていました。

しかし、それから30年の間、新たな対立や新たな緊張は絶え間なく生れ、それが解決に向かうことも難しくなっているように感じます。

なぜならこの30年間、世界のどこかで戦争や紛争は絶え間なく起こり、今現在も続いているからです。

ロシアのウクライナ侵略や、新たに始まったイスラエルでの戦争もその一つです。

日々、戦争による惨状がテレビだけでなく、個人のSNSを通じても世界に伝えられています。

全く終わりが見えず、不穏な空気が世界中に広がっている状況ですが、それでもベルリンの壁崩壊の時に見た民衆の力、時代や空気、社会を変えようとする人々の力は、決してなくなったわけではないと信じたいです。

今日の聖書箇所には、イエス・キリストは二つのものを一つにし、イエスの十字架によって敵意という隔ての壁を取り壊された、とあります。

イエス・キリストが十字架に架かられたことによって、神は私たちの罪を赦されただけでなく、私たちを新しい人に造り上げ、平和を実現される、と聖書はいいます。

平和を実現するために、イエスは私たちの心にある敵意を滅ぼされることを、この手紙を書いたパウロは確信を持ってエフェソの人々に伝えました。

自分の中にあった敵意という隔ての壁をイエスによって砕かれた、というパウロ自身の経験が今日の聖書箇所の背景にはあります。

パウロに起きた心の変化は、パウロだけの特別な経験ではなく、私たちにも起こりうる変化ではないかと思います。

なぜなら、イエス・キリストは目には見えなくても、今も私たちの心に働きかけてくださっているからです。

私のなかにある隔ての壁を砕くため、イエス・キリストが十字架にかかられたことを心に留めたいと思います。

神が日々、私たちの心に働きかけ、私たちの心を新たに造り上げてくださっていることに感謝し、今日も歩んでいきたいと思います。

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