礼拝の話

2023/03/07 

2月27日(月) 聖書 マタイによる福音書 25章14~17節 校長 小西二巳夫

宝永町に「餃子の雪松」という無人販売所があります。

「餃子の雪松」の餃子は「食堂雪松」の餃子だったのです。

「食堂雪松」は新潟にいた頃に行っていたスキー場の近くにある中華食堂です。

調べてみると4年前から食堂雪松の餃子は冷凍にされて全国で売られていて、今では全国に430店舗以上あるとのことです。

さらにわかったのは、餃子の雪松の販売方法には徹底した考えあることでした。

商品は36個1000円の冷凍餃子と200円の餃子のたれだけです。

買いに来た人は、欲しい数の餃子のパックを冷凍庫から出し、棚から餃子のたれをとって袋に入れ、自分で計算して木製の料金箱に代金を入れます。

餃子の雪松には店員さんがいない「無人販売」です。

無人販売をするに当たって相当議論したそうですが80年続けた小さな店の餃子を多くの人に食べてもらい、幸せな気持ちになってもらうためには、自分たちが幸せな気持ちで販売できる方法にしたい、とこの形式にしたそうです。

悪さをしようとしたらいくらでもできますが、餃子の雪松は、お客さんを徹底的に信頼することで乗り越えられると考えたのです。

キャッシュレスが当たり前の時代に、無防備な無人販売をすることは、餃子を買う側からすれば、自分がお店から信頼されているということです。

人間にとって相手から信頼されることは無条件でうれしいのです。

餃子を買ったある人が「自分が信頼されていることに感動した」と言いました。

気になるのは商品やお金をめぐってのトラブルが起きていないかです。

餃子の雪松によると警察に届けるようなことは起こっていないとのことです。

商売というのは、何かを売って誰かに買ってもらい、利益を得ることです。

商売をする人は繁盛させたいと考えます。

繁盛というのは、物の売り買いががうまくいき、たくさんの利益を得ることです。

そして商売を繁盛させる最大のコツは相手に感動を与えることだと言われます。

それをそのまま実行したのが、餃子の雪松だと言うことです。

今日の聖書にはある人から5タラントン預けられた人が出てきます。

タラントンというお金の単位はたいへん高額です。

1タラントンは今のお金に換算すると6000万円ぐらいです。

5タラントンは3億円になります。

ある人が3億円を旅に出かける時に何の条件も付けないで使用人に預けたのです。

そのお金で何かしなさいと促したわけではありませんが、自分が信頼されていることに感動した使用人は、その信頼に応えたいと思ったのです。

そこで、そのお金で自分ができることは何かと考えて商売をしたのです。

5タラントンの人は商売をすることで多くの人を幸せにしたのです。

今日の聖書の話は「天の国は次のようにたとえられる」で始まります。

この場合の天の国とは、一人ひとりが自分らしく生きられる空間、誰もが幸せな気持ちで過ごせる時間のことです。

ある人とは神のことであり、使用人は私たち人間のことです。

そうすると、私たちは使い切れないようなタラントンを神から預けられていることになります。

そのタラントンつまり才能や力ですが、それを他の人のために使うことで、助けを必要する人が助けられ、私たちの生きる社会や世界が誰にとっても平和な場所と時間にしていけるということなのです。

そのために、私たち一人ひとりは命を与えられ、生かされているのです。

自分を徹底的に信頼してくれる存在の信頼に応えたいと誰もが思います。

それが自分を間違いなく幸せにすることになるからです。

信頼に応えて何をするのか、具体的な行動の1つが、今の清和に当てはめると、生徒会が中心になってこれから取り組むトルコ大地震の被災支援の募金を中心とした活動です。

神の期待にぜひ応えたいものです。

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