礼拝の話

2022/02/16 

2月8日(火)聖書 マタイによる福音書 7章24~25節 保健体育科 山﨑

いよいよ高校3年生が登校するのも後3日となりました。

コロナウイルスのニュースの間を縫うように聞こえてくるのが、日本海側での大雪のニュースと北京で開かれている冬のオリンピックのニュースです。

この時期になると、毎年、雪の降る北海道に住んでいた頃のことを思い出します。

空港の中で働くグランドスタッフや、航空機の中で働くキャビンアテンダントになることを目指す学生たちが通う専門学校に勤めていましたが、そこでは通常、体育教員が出会うことがないであろう人々との出会いがありました。

いろいろな方との話の中で、私の心に印象強く残ったのが「いくら英語ができても人としての質が良くなければ採用されない」という言葉です。

キャビンアテンダントの募集要項には英検2級以上、TOEIC600点以上、専門学校卒業見込みなどの受験資格が明記され、一見英語が重視されるように書かれていますが、条件には書かれていない、お客様を相手に仕事をする者として、当たり前に備えておかなければならないことがあります。

その「人としての質」を備えているかどうかをエントリーシートの文面や写真、面接の様子など、にじみ出てくるその人の背景にあるもの、それまで経験してきたことから何を学び、そのことを自分自身でどう捉えているか、ということなどがジャッジされます。

いくら英語が話せても、その言葉を発する人自身が、相手のことを思い図って声がけすることができなければ、ただの無意味な言語の羅列になり、お客様に不愉快な思いをさせてしまうこともあるかもしれず、良い対応はできないと判断されるということだと思います。

では、この職業における『人としての質の良さ』というのは、どういうものかでしょうか。

実際に試験に合格し、就職していった学生たちを見ていると、それが分かってきます。

誰に対しても分け隔てなく誠実に話ができ、人への言動が嫌な感じを与えない人、物事に動じることなく、冷静に対応でき、忍耐力があり、人の嫌がることを自ら進んで行うことができる人、などです。

これらは、生まれてからそれまでの様々な経験や様々な人との出会いの中で身につけられるものであり、就職直前になって検定試験のように突貫工事で身につけられるものではありません。

幼いころから少しずつ少しずつ時間をかけて積み上げられるものだと思います。

学校での様々な学習や行事、部活動、人との出会いを通して、自分自身が経験したことは、少なからず今後の皆さんの人生にプラスになると思います。

今日の聖書箇所には家と土台のたとえが書かれています。

高校3年生はまもなくこの清和学園を旅立ちますが、ここで3年間、6年間学び、身につけたこと、経験したことは、きっとそれぞれの進む道において岩のような頑丈な土台になってくれるものだと思います。

3年間、6年間、最後までやり遂げたということを自信にして、これからも一つ一つの経験や人との出会いを大切にしていってほしいと願っています。

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