礼拝の話

2023/03/07 

3月1日(水) 聖書 ローマの信徒への手紙 5章3~5節 理科 寺田

桜と聞くと、どんなイメージがあるでしょうか。桜が、きれいに咲くために必要なものがあります。

1つは、暖かさです。それからもう1つ大切なものがあります。それは、寒さです。

休眠打破をした桜は春の暖かさによって芽が成長していきます。

厳しい寒さの時期という苦難を体験することで、桜は春先にきれいな花を咲かせることができるのです。

このように桜には暖かさと寒さの2つが必要です。

暖かくなると桜が成長しやすいことは分かりやすいことです。

しかし、寒さという一見すると成長の邪魔になりそうなことが意外にも桜の成長には欠かせない休眠打破という現象を起こすために必要なことなのです。

私たちは日々の生活で楽しいこと、嬉しい時間があります。

そして、その時間が訪れるまでには苦労という大変な時間があるのです。

今日の聖書箇所には「苦難をも誇りとします」とあります。

この手紙を書いたパウロは苦難に直面していました。

律法という神との約束を厳しく守ろうとし、他の人にも守らせようとしていたからです。

このときの攻撃的なパウロは強さを誇っている人物でしたが、イエスの呼びかけにより目が見えなくなり、再び目が見えるようになったときに思いが変わってイエスのことを伝えるようになりました。

イエスを迫害していたのが、まったく変わってイエスのことを伝えるようになりました。

強さを誇っていたパウロが弱さを誇って良いことに気付いたことで、希望が見えてきたのです。

普通、苦難はできれば避けたいことと考えます。

しかし、苦難をも誇りとするという普通では考えられない発想でパウロは手紙に記しています。

そして、その理由も共に記されています。

「苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを」とあります。

苦難が巡り巡って最終的には希望を生むということが書かれています。

そして、それをわたしたちは知っているのですという書き方をしています。

私たちは苦難が苦難だけで終わらず希望に繋がっているということを知っています。

しかし、苦しい中にいるときにはそのことが覆い隠されて見えなくなっているのです。

そのような苦しい時にこそ祈りが大切です。

祈ることで道が拓かれることがあります。

寒い日が続き、しんどいこともある3学期です。

そんな3学期にじっくりと向き合って取り組むこと、1日1日を大切に忍耐することで自分の中に体験が積み重なっていきます。

そうした積み重ねが練達です。

4月からは新しい1年が始まります。

苦難からの練達が新しい1年を希望にあふれた1年にしてくれます。

パウロは聖書を通して私たちにそれを教えてくれているのです。

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