礼拝の話

2023/03/07 

3月2日(木) 聖書 マタイによる福音書 13章31~32節 日本キリスト改革派 山田教会 高内信嗣牧師

1ヶ月ほど前に、石井十次という人物のご紹介をさせていただきました。

石井十次は「福祉」という言葉がまだ定着していなかった時代に孤児救済事業に着手し、3000人を超す孤児たちを育てた、日本における社会福祉事業の先駆者です。

彼は熱心なクリスチャンである医者と出会い、聖書を渡されて、彼の奨めで医者を目指すことになりましたが、ある時、医者になるという夢を捨てて、孤児救済のために自分の人生をかける決意をしました。

この決意をした石井の元に次々と親を失った子供たちが集められました。

孤児院は1200人もの数になりました

愛のある石井十次の壮大な物語は、幼い頃、いじめられていた友だちを助けた時の「それは良いことをしましたね」との母親からのこの一言から始まったのです。

十次は「親のない孤児よりももっと不幸なのは、心の迷い子、精神の孤児なのです」と言いました。

今は当時のような形の子どもたちは少ないのかもしれませんが、心の迷い子はどれほどいるのでしょうか。

十次のような大きな働きを誰もができるわけではありません。

しかし、その始まりは小さな思いやりから始まったということを覚えたいと思います。

今朝の聖書の箇所には「からし種」というとても小さな種が出てきます。

けれども、成長すると、空の鳥が枝に巣を作るほどの大きな木になるのです。

イエスの愛の働きはとても小さなところから始まりました。

石井十次の人生も、幼い頃の小さな思いやりから始まりました。

しかし、その愛の業は大きく広がって行ったのです。

私たちは今、共にイエスを見つめています。

ここから私たちの愛の物語も始まっていきます。

私たちができることは小さなものかもしれませんが、その小さなものから、いろいろな人たちを巻き込んで進む、新しい「愛の物語」始まるのです。

なぜなら、天の国はからし種のような小さなところから始まって、やがて大きく成長するからです。

試験前の慌ただしい中ですが、今日も私たちの行う小さな愛を大切にしたいと思います。

周りの人たちだけに向けるだけの愛ではありません。

ウクライナの戦争から一年が経ちました。

トルコ・シリアで大きな地震が起こりました。

世界中に、心が迷い、傷を負い、路頭に迷う者たちが多くいます。

私たちは遠く離れた人たちのためにも時間を取り分けて祈ることができます。

私たちもイエスを見つめつつ、新しい愛の物語を始めていきたいと思います。

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