清和女子中高等学校。創立113年の高知県の私立女子校。キリスト教主義の中高一貫校です。
2023/03/09
卒業式での合唱に「RADWIMPS」の曲が多く歌われている、というニュースを見ました。
もともと「RADWIMPS」が好きなこと、また少し前に、ある新聞のインタビュー記事に出合っていたから気になったものでした。
紹介されていたのは「正解」という曲でした。
今、学年末試験の真最中ですが、解答用紙の空欄に、正解を書くのが試験です。
私の担当は国語です。
国語でよく耳にするのが、「正解が1つではないところが難しい」という言葉です。
テストの「問題」には、出題者の意図があるので、求められている答えは限定されます。
ただし、「言葉」の選び方、表現の仕方は人それぞれです。
ということは、国語の、特に記述の問題では、まったく同じ答えというものはありません。
採点をするときは、大変ですが、その人らしさが出ていて、1つ1つの答えと向き合うのは興味深いひとときです。
「RADWIMPS」の「正解」を聞き、正解って何だろう、と私もしばしば考えます。
一人ひとりの正解も異なるでしょう。
「正解」は、自分のなかにあるのかもしれませんし、ひょっとして、正解なんてないかもしれません。
しかも、そのとき、そのときに選んだ決断の「答え」であって、また時が経てば、「正解」は変わることもあるのではないでしょうか。
「正解」は決まった「これ」しかないと思いがちです。
しかし、その場面、場面で、相手によって言葉も変わってくるように、「正解」も1つではないのかもしれません。
答えさえ見つからないかもしれません。
それでも、やっぱり、考えることをやめないでほしい。
求めることをやめないでほしい。
相手に、自分に、向き合い、見つめていける人であってほしい。
そして、考えるだけでなく、行動に移せる人になってほしい。
自分自身も、そうありたいと思っています。
卒業、進級、人生の節目に、自分の中の「答え」を探し続けて、どんなふうに形にしていくか、考え続けてほしいと思います。