礼拝の話

2022/04/27 

4月25日(月) 聖書 テサロニケの信徒への手紙Ⅱ 2章3~5節 校長 小西二巳夫

ロシアがウクライナへの攻撃を始めてから2ヵ月が過ぎました。

「戦争プロパガンダ10の法則」という本があります。

この本によると、国と国が戦争する時には、他の国を攻撃する時には、そこに必ず法則や公式があるというのです。

法則と公式は、必ずそういう結果・答えが出てくる、必ずその通りになることです。

学校で習う数学の公式や理科の法則は大人になったら使うことはない、社会に出たら関係ないといわれることがありますが、それが間違っていること、勘違いであることをこの本は教えてくれます。

10の法則のいくつかを紹介します。

法則の1つ目、大統領などの国のリーダーは、戦争を始める前に自分たちは戦争をしたくない、望んでいないと必ず言う。

2つ目、「自分たちは戦争を望んでいない、しかし敵側が一方的に戦争を望んでいる」。

4つ目、「国と自由を守るためには、多少の犠牲者が出てもしかたがない」。

法則の最後、10番目は「この正義に疑問を投げかける者は、裏切り者である」。

国のリーダーが戦争を始める時に使う言葉が共通していることを「戦争プロパガンダ10の法則」が証明しています。

そして、それらの言葉は、演劇やドラマで俳優がしゃべるセリフと同じなのです。

自分の言葉ではなくセリフですから、攻撃によって傷つく人たちのことは、責任を感じずシャットアウトできるのです

そこで考えたいことがあります。

国のリーダーがセリフを言っていると感じたら、それは正義に基づいたものではないと気づくことです。

正しいことではなく、ウソを言っている可能性が高いと考えることができるのです。

プーチン大統領がセリフを上手にしゃべる名俳優かどうかはわかりません。

けれど、10の法則を使う「プロパガンダの達人」であることは間違いありません。

そのために、ウクライナの国は破壊され、多くの人の命が奪われているのです。

私たちにできることの1つに、戦争が起きる時には、必ずそこに法則があり公式がり、それがあることに気づき、ウソを見抜く力をつけることです。

数学や理科の公式や法則をきちんと学ぶことで、その力を持つ人になっていくのです。

言葉の法則や公式、生き方の法則や公式というのもあります。

それをしっかり身に着けるために、私たちはいくつもの教科を学ぶのです。

それに加えて、聖書は人間が愚かなことをしてしまう存在であることを、長い歴史と多くの人の過ちを通して証明している本です。

聖書は私たち一人ひとりが、愚かな言葉や行動で他者を傷つけないための法則と公式を身につけるために書かれたものです。

清和が毎朝全校礼拝をするのは、そして聖書科の授業があるのは、その法則と公式を自分のものにしていくためです。

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