礼拝の話

2022/05/31 

5月27日(金) 聖書 ヨハネによる福音書 1章1~4節 家庭科 青柳

今日は、息子の夏休みの自由研究について綴ったお母さんのブログを紹介します。

小学校1年生の夏休みの自由研究で行った「ありがとうと声をかけたご飯と無視をしたご飯の実験」でした。

ご飯を炊き、熱々のご飯をそれぞれの瓶に入れて、蓋をして、片方に「ありがとう」と書き、毎日「ありがとう」と声をかけ、もう片方は完全に無視をする。

20日後、1か月後、40日後…と記録をして様子を観察していました。

実験を始めて、無視をされたご飯はすぐに腐り始めたのに、「ありがとう」のご飯は全然腐らなかったようです。

夏休みが終わって直ぐにたまたま2つの瓶は落下して、無視のご飯の瓶は割れてしまいました。

「ありがとう」のご飯の瓶は割れなかったので、お母さんは声をかけ続けたそうです。

ある日、実家に泊まることになって、家には誰もいなくなるので、「ありがとう」のご飯に「明日は誰も声をかけてあげられないけど、必ず、帰ってきて、また声をかけるから、腐らないで待っていてほしい」と伝えて出かけたといいます。

腐らずに待っていてくれて、もう12月、実験を始めて5ヶ月になっていたようです。

ある日、天気の良い日、お母さんは「ありがとう」のご飯を土に還してあげようと決心します。

5ヶ月ぶりに瓶の蓋を開けるとご飯は腐らずに発酵していたそうです。

ブログにはこうありました。

『最後まで腐らなかった「ありがとう」のご飯を見て、泣きそうになりながら「ありがとう」を言った。あなたのおかげで「ありがとう」の大切さ、無視がどれほどひどい行いか、よ~く分かった。ありがとう   ありがとう   ありがとう』。

皆さんはこのブログの内容を聞いて何を感じたでしょうか。

私は2つ感じたことがあります。

まず1つは、小学1年生の子が、どうしてこの実験を自由研究に選んだのかということです。

もう1つ私が感じたことは、それはこの実験をした息子さんの、実験のまとめの言葉です。

模造紙に実験をまとめ、この実験から小学1年生の少年が感じたことが書かれていました。

実験をして思ったこと

「ありがとうはとてもいい言葉で、たくさん言おうと思った。人を無視してしまったら、相手も自分もドロドロになってしまうと思った。」というものでした。

とても素直な感想だと思いました。

無視をすると相手を傷つけるだけでなく、自分もドロドロになってしまうと感じた少年は、きっと無視をしてドロドロになっていくご飯を見ながら、自分の心が悲しくなったり、ドロドロにしてしまったという自分を責めたりしてしまう気持ちがあったのではないでしょうか。

ありがとうの言葉は、人を生かす言葉だと思います。

ありがとう以外にも、言葉には、相手や自分を喜ばせたり、悲しませたり、傷つけたり、傷ついたり、私たちに様々な感情をもたらします。

そして、時に言葉できちんと伝えなければならないことや、きっと相手はわかっているだろうと思って言葉にしなかったりすることで相手に誤解を与えてしまうこともあると思います。

私も、そのような経験がたくさんありますし、気をつけていてもそういうことは起きてしまうと思います。

しかし、私たちは、言葉があることで自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを知ることができます。

言葉で誤解を招いたり、傷つけてたりしてしまっても、その誤解を解くのも、傷をいやすのも言葉かもしれません。

私は、自分も相手も生かす言葉、それを心がけていきたいと、このブログを読んで感じました。

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