礼拝の話

2023/07/06 

7月4日(火) 聖書 マタイによる福音書 16章26節 社会科 山脇

先日、絵本を探しに本屋さんに立ち寄りました。

まだ文字が読めない幼児向けの絵本は、色使いが鮮やかなもの、形が面白いもの、引っ張ったり回したりすると別の絵が出てくる仕掛け絵本など、見るだけで楽しいものが多く並んでいました。

児童向けの絵本になると少しずつ文字も多くなり、大人が読んでも楽しいものがあります。

いくつか手に取った後、ヨシタケシンスケさんの『わたしのわごむはわたさない』という作品を買いました。

お話は、女の子がゴミ箱の前に落ちている輪ゴムを見つけたところから始まります。

絵本の面白い所は一人ひとり、その解釈や捉え方が自由な点だと思います。

私はこの絵本を読んで、周りの人から見れば価値がないように見えてしまうものでも、自分にとっては大切なものがあるということを改めて思いました。

何に価値を見出すのかは人によって違いがあることや、大切にしたいものはすごく身近にあること、それは見落としてしまいそうなものの中にあるのかもしれないということ、その大切な何かを探し求めているということを、この絵本を読んで感じました。

そして、もう一つ、絵本の女の子は輪ゴム、その次にクリップを自分だけの大切な「宝物」としましたが、それらは女の子にとって何にも代えられない愛おしいもの、心の拠り所となるものかもしれないな、と思いました。

女の子が探していたものは、そのようなものかもしれません。

今日の聖書箇所には「人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。」とありました。

毎朝、この礼拝で開いている聖書には私たちにとって大切なことは何か、また、本当に価値のあることは何かを記しています。

聖書には価値観について記した箇所がいくつもあります。

それらの中には、見えるものではなく、見えないものに目を注ぐことや、地上の富よりも天に富を積むことなど、本当に価値あるものは何か、大切なものは何かを考えるうえでヒントになる箇所がたくさんあります。

また、あなたの富のあるところに、あなたの心もあるということを記している箇所もあります。

これは何に価値を置くかで、あなたの心の在り方も変わるということを教えてくれています。

旧約聖書の箴言4章23節には「何を守るよりも、自分の心を守れ。そこに命の源がある。」とあります。

守りたいものは一つだけではなく、人によってはいくつもあるのではないかと思いますが、この箴言の箇所は「何を守るよりも」とあるので、他のものよりも「心を守れ」と言います。

この箴言の言う「自分の心を守れ」というのは何なのかと考えたことがあります。

ここでいう「自分の心」は、自分の都合や自分だけよければ良いという心ではないでしょう。

独りよがりな心ではなく、「神を信じる心」「神を愛する心」なのだろうと思います。

言い方を変えれば、神から与えられた心と命を何より守れ、ということではないかとも思うのです。

私たちはいつも何かを求めながら生活しています。

その中で、欲しいものが得られない苦しさや、やりたいことができない悔しさを感じることがあります。

そんな時に、今日の絵本に出会い、何だかホッとする気持ちになりました。

何を大切にするのかという価値観は一人ひとり違いますが、お互いにその大切なもの、守りたいものを尊重していくことができればと思います。

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