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2022/07/13 

7月8日(金) 聖書 ルカによる福音書 6章30~31節 理科 寺田

私たちが製品を買うと必ずついてくるものがあります。それは取扱説明書です。取扱説明書には製品の特長を知って、正しく扱うための方法が書いてあります。

書いてあることを守って正しく扱うことでその製品が持っている性能を十分に引き出すことができます。取扱説明書を英語でいうと何かと聞かれるとすぐにマニュアルという言葉がでてきますが、マニュアルは完成した製品について書いてある取扱説明書のことです。

取扱説明書には製品だけではなく他のものにもあります。それはマニュアルではなく、インストラクションという英語で言われる取扱説明書です。インストラクションは人が加えていって完成させていくための説明書です。例えば、プラモデルは組み立てていくのでこのインストラクションです。また、料理のレシピもインストラクションといえます。

人間をインストラクションの取扱説明書で考えたり、説明したりすることがあります。1つ目は人間関係のつくり方について書かれた取扱説明書です。「人間のトリセツ」という人工知能に向けて人間の扱い方を説明した本です。

2つ目は自分のことを知り、自分をコントロールするための取扱説明書です。インターネットにはさまざまな取扱説明書を作る診断があります。では、世の中にある取扱説明書をその通りに使ってみたらすべて上手くいくでしょうか。そうではありません。

取扱説明書に書かれていることをどんなにやってみても何かが足りないのです。今日の聖書箇所は27節にある「あなたがたを憎む者に親切にしなさい」という言葉から始まる続きで、「人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさい」とあります。この箇所は人間関係のつくり方について書かれています。

世の中では人間関係のつくり方や自分をコントロールするための取扱説明書がたくさん読まれています。こう考えると聖書もまさに取扱説明書であるといえます。聖書の特徴はどの取扱説明書より厚い冊子になっていることです。聖書には人間関係や自分をコントロールする方法について書かれている箇所がたくさんあります。

聖書に書かれているすべての箇所が人間の取扱説明書です。これらのことを書いていたらとても分厚くなってしまったのです。これほどに分厚いと簡単には読み切れません。また、読んでいても何が書かれているのかを忘れてしまいます。そこで、聖書全体の中で最も大切なことが何なのか書かれている箇所があります。律法学者の最も大切なことは何なのかという問いにイエスさまが答えました。

「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。」

「隣人を自分のように愛しなさい。」

イエスさまは分厚い聖書の中身をこの二言にギュッとまとめたのです。私たちが何か足りないと思っていた取扱説明書には愛するということが足りていなかったのです。

愛するということは相手のことを大切にするということです。

愛することがないとどんな取扱説明書も意味がないものになってしまいます。聖書は人間が人間らしくあるための方法が詰まった取扱説明書なのです。

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