礼拝の話

2023/09/14 

9月11日(月) 聖書 マタイによる福音書 10章16節 校長 小西二巳夫

命、人格や人権について、大人だけでなく、13・14・15歳の人たちにとって自分自身の問題であることに気づき、きちんと考えましょうという本がたくさんあります。

「13歳からのハローワーク」「14歳からの哲学」などです。

私たちには法律的に大人になる18歳までに一度は考えておかなければならないことがあります。

その1つが言葉です。

誰もが当たり前にそして意識しないで使うことの多い言葉ですが、言葉とは何か、それがなぜ作られたのか、言葉にはどんな力があるのか、それを知っておく必要があります。

というのは言葉には私たちが考える以上に力あるからです。

言葉の持つ力やすばらしさを、同時に怖さを、若い時に何となくではなく、しっかり学ぶことによって、自分と他者の命、人格、人権を守ることができるのです。

他にも、心、家庭、社会、規則などについては中高生時代にしっかり考える時間を持つ必要がありますが、日本の学校は一人ひとりが人として生きるために考え知っておかなければならないことを、あまり重要視してきていません。

言葉、命、理想と現実などの生きることに関する話は、毎朝のチャペル礼拝の中で何かの形で必ず聴くことができますが、今はそうした本質的なことを考えるだけでなく、具体的な対処方法を13歳から18歳の間に知っておかなければならない時代になりました。

それは、生きにくさを抱える人が増えていっているからです。

中高生の年代で今一番クローズアップされているのがヤングケアラーについてです。 

自分がそうした立場になった時に、そしてそんな状況になっている人が周りにいることがわかった時に、何も知らなければどうすることもできません。

いのちを守り、いのちについて考えることができる、それを一番求めているのがキリストの神です。

ヤングケアラー問題は、私の年齢になるとはお世話をしてもらう立場となり、13歳から18歳の人はする立場になりますが、一度は考えておくべきことは、そうしたことが起こった時に、日本社会がどのような制度を持っているのかを知っておくことです。

どこの誰に相談すればいいのかを知っておくことです。

しばらく前に出た本に「15歳からの社会保障」というのがあります。

この本には寝たきりになり、自分でトイレの用を足すことができない祖母と幼い弟の面倒を、昼も夜も働いている母親の代わりに見ている、高校受験を控えて中学3年生が登場します。

この中学3年生が、身近な人や専門家から祖母の介護保険サービスの申し込み方法を教えてもらいます。

高校受験のためにお金のかからない学習支援事業があること、そしてそれを自分が堂々と利用していいことを知ります。

知るか知らないままでいるかの違いが命にかかわるのです

そしていざという時にこそ、本当に使ったらいいのがスマホ・ケータイです。

スマホにヤングケアラー、相談と一度打ち込んでください。

あっという間に必要な情報がどんどん出てきます。

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