礼拝の話

2023/10/02 

9月20日(水) 聖書 詩編23編1~6節 日本キリスト教団 高知教会 松浦子基牧師

私が高校時代に打ち込んだスポーツにハンマー投げという陸上競技の種目があります。

自分が投げたハンマーが綺麗な放物線を描いて50メートル先まで飛んでいくというのが、ハンマー投げの魅力です。

高校の3年間、本当に夢中になって取り組んだので、大学でもハンマー投げを続けたいと思うようになり、進路指導の先生に相談をすると、陸上部が強い大学を勧められました。

どの大学も私立の大学で、私の家の経済状況では難しいということが分かりました。

そんな時、陸上部の顧問の先生からスポーツ推薦という方法があると教えてもらいました。

スポーツ推薦を得るためには、高校生の全国大会に出場しなければなりません。

その時初めて、スポーツの世界は厳しいなと感じましたが、自分の中で全国大会に出るという目標が定まりました。

3年生最後の夏の大会で、県予選に出場した時、それまで自分の持っていた記録を大きく更新して準優勝することができ、次の東海大会で予選を突破したら、インターハイに出場することができるということでしたが、そこからスランプになり記録が出なくなりました。

結局、良い結果を出すことができず、全国大会に出場することはできませんでした。

夏の大会が終わってから、教育学部のある国立大学には、体育教師養成のために、ハンマー投げをする環境があることを聞き、調べると、国立大学の二次試験の実技科目として陸上競技のハンマー投げを行うことが出来る大学がいくつかあるということが分かり、私はその試験に挑戦することにしました。

当時のセンター試験の結果を踏まえて、2つの大学を受験することにしました。

試験は2月でした。

1つ目の大学は試験当日はどしゃぶりの大雨、もう1つの大学は試験当日、信じられない程の雪が降っていて、ハンマー投げを外で行うことが出来ないということになり、両方とも体育館で体力測定の運動と、ハンマー投げに代わる違う種目を行う事になりました。

天候に左右されるのは仕方がないのですが、大雨と大雪が試験当日に重なるなんて考えていなかったので、とても落ち込みました。

試験の結果、自分が希望していた大学に合格することはできませんでしたが、大好きなハンマー投げを、高校卒業する直前まで目標に向かって、取り組むことができました。

大学受験に失敗した私は第二希望で受験していたキリスト教の大学に入学しました。

私は当時、大学受験という挑戦に失敗したと思っていました。

自分の人生に何の価値も見いだせないと思う時がありました。

ですが神さまは、私のハンマー投げが上手かどうかに関係なく、愛して下さっていて、この私という存在を全面的に肯定してくださる方であると気づきました。

そのように受け止めと時に、この第二希望で入学した大学生活に神さまが導いて下さっていて、ここでの生活を通して人生の意味を見出してくださるはずだと私は思い、生きる希望が与えられました。

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